話題
作って食べる動画がSNSで100万回再生を突破 見た目も味も追及した「生八つ橋グミ」
公開日: / 更新日:
京都土産の定番「生八つ橋」。もちもちとした食感が後を引きますよね。ニッキや抹茶、チョコレート味など種類も豊富です。そんな人気の和菓子がドイツ発祥の菓子「グミ」とコラボレーションしました。今年4月に一部地域で先行発売したところ、「自分で包むのが楽しい」と人気に。一般の人からTikTokで投稿された関連動画再生数は、100万回突破するなど話題を集めました。反響に応え11月から全国で発売を開始。人気の秘密や開発の苦労を担当者に聞きました。
◇ ◇ ◇
作って食べる 体験型で人気に
「本物の生八つ橋みたい」と女子高校生などから支持されているのは、菓子商品の企画や開発、輸入販売を行うクリート(東京都渋谷区)が販売する「生八つ橋グミ」です。
コロナ禍で旅行などを控える人が多い時期、「自社のお菓子で旅行気分を楽しんでもらえたら」と起案。担当した商品開発部の櫻井里奈さんは「グミと生八つ橋の食感が似ていることに気が付き、『京都銘菓をグミで表現できたら』と試作品づくりに取り掛かりました」と振り返ります。
もちもちの食感をプロに学ぼうと、「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」を製造する菓子製造販売の「美十」(京都市南区)に監修を依頼。当初は皮の部分のみにグミを使用し、生八つ橋を再現しようとした櫻井さんでしたが、ここで壁にぶち当たります。
「グミをもちもちの食感にすると、中に入れたあんこジュレが漏れてしまいました。逆にその食感にこだわらないと、生八つ橋感が薄れてしまった」と試行錯誤が続きます。
たどり着いたのが、あんこを混ぜ込んだ球形の「あんこグミ」を「ニッキ味の皮をイメージ」したという正方形のグミで包んで食べるというセパレート型のグミでした。
「味も見た目も再現度が高く、満足のいく出来映えになりました。これまでにない新しいかたちのグミになったと思います」と胸を張る逸品は今年4月に一部のコンビニエンスストアで先行発売すると、若い女性を中心に支持を拡大。八つ橋グミを作る様子は、動画投稿アプリTikTokなどに配信する消費者が急増し、関連動画の再生回数は100万回を突破しました。
「グミの日」にあたる9月3日に行われた菓子販売メーカーのイベント「グミ・ウィーク2021」(ロフト主催)の「デザイン部門」で1位を獲得。TBS系の情報番組では一流パティシエとグミマニアが選出するランキングでも首位に輝きました。これらが追い風となり、11月からの全国発売では、さらに注目度が高まったと言います。
ツイッター上では「自分で挟んで完成させるのが楽しい」「いい意味で裏切られた」「予想より八つ橋感あった」「落ち着いたら京都に旅行に行きたい」などの感想が寄せられています。
櫻井さんは「発売前から考えると、ここまで多くの反響が出ると思っていなかったのでとてもうれしいです。楽しいことを共有して、さらに楽しさを拡大していくSNSのようなツールはこれからも続いていくと思いますので、“バズ”を起こせるような商品を作って、みなさま楽しませることができたらと思いますと思いを込めています。
4セット入りで、オープン価格(標準は税込257円)。
(Hint-Pot編集部)