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すき焼きが貨物コンテナにぎっしり!? 大人気の駅弁 開発者のこだわりとは
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旅の楽しみの一つでもある駅弁。地域の名物などを味わいながら列車に揺られるのは、至福の時間ですよね。最近では中身がおいしいことはもちろん、容器を再利用できる駅弁が人気のようです。JR西明石駅の名物弁当「ひっぱりだこ飯」で知られる老舗メーカー「株式会社 淡路屋」(神戸市東灘区)が1月1日に発売した新作が、鉄道ファンの心を鷲掴みにしています。「JR貨物19D形コンテナ」をモチーフにした弁当箱に、おいしいすき焼きがたっぷり詰まったその駅弁は、生産が追い付かないほどの人気に。同社の常務取締役の柳本雄基さんに話を伺いました。
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JR貨物初の公認駅弁に熱視線
昨年末、「こ、これは……」と全国の鉄道ファンを驚愕させたのは、淡路屋の新商品「JR貨物コンテナ弁当 神戸のすきやき編」です。JR貨物19D形コンテナをモチーフにした容器の中に、淡路屋自慢の甘辛いすき焼きがたっぷりと盛り付けられています。何とこの豪華な弁当は、JR貨物初の公認駅弁です。
開発したのは同社で副社長を務める柳本さん。「鉄道絡みで、未開拓のものは何かないか……」と頭を悩ませていた時に、「潜在的にいつも目にしている貨物コンテナを思い出した」といいます。
貨物コンテナを再現するためにこだわったのは、縮尺やディテール。しかし、リアルさを追求していく中で、弁当の容器としては深い作りになってしまいました。柳本さんは「食べやすくするためにどうするか、また弁当を輸送する際の乱れにくさを実現できるか苦労しました」と振り返ります。
新商品について12月末に同社のツイッターなどで告知をすると、「欲しい!」「再現度がすごい」など話題に。瞬く間に2万6000件を超える“いいね”を集めました。あまりの反響に初回のロット数では追い付かず追加生産を決めましたが、まったく追い付いていない状況だそうです。
「潜在的ニーズを狙っていたのですが、皆様に予想を大きく上回る関心を示していただき、非常にうれしく思っています。あまりの反響に少し怖くなるくらいでした」
商品は期間や数量限定ではないため、今後も生産は継続されます。淡路屋各店(新神戸・神戸・西明石・芦屋駅など)の他、関東では東京駅構内の「駅弁屋 祭 グランスタ店」などの店舗で購入できます。また、同社の公式サイトからも注文可能です。
価格は1420円(税込)。貨物コンテナをモチーフにした弁当はシリーズ化を予定しており、地域の名物を味わえる新作に期待したいですね。
(Hint-Pot編集部・西村 綾乃)