からだ・美容
化粧品に使用期限は存在する? 毎日使うからこそ知っておきたい基礎知識
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紫外線が強く、肌への影響が気になる時期。いつもよりメイクを念入りにする人も少なくないでしょう。しかし、その手元にある化粧品、いつ購入・開封したのか覚えていますか? 「まだ残っているから」と当たり前に使ってしまいがちですが、化粧品はいつまで使って良いものなのでしょうか。肌クリニック大宮の看護師で日本化粧品検定1級を持つひとみさんに、化粧品の使用期限(品質保持期限)について伺いました。
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開封後と未開封で大きな差 アイテムによって使用期限が異なる場合も
――昨年夏に使った日焼け止め入りファンデーションが残っています。今年の夏にまた使っても良いですか?
ひとみさん(以下、同)「日焼け止めや化粧品は、いったん開封すると空気に触れるたびに酸化、つまり劣化していきます。昨年購入し、すでに開封してしまったものは使用しないことが望ましいです。とくにリキッド、クリーム、ジェルタイプの日焼け止め入りファンデーションは酸化しやすく、テクスチャが変わってしまったり、成分が分離したりして塗りムラになりやすいうえ、雑菌が繁殖している可能性もあります。肌トラブルの原因にもなるので注意しましょう。使用の目安は半年から1年です。パウダータイプも1年で使い切りましょう」
――化粧品の使用期限は、どこを見ればわかりますか? 見当たらない場合はどのように判断すればいいでしょうか?
「まず、化粧品の裏面に付いているラベルシールを確認しましょう。使用期限のあるものには『12M』(12か月)や『6M』(6か月)などの記載があります。明記されていないものに関しては、目元に使用するアイシャドウ、アイライナーなどは3か月、チークは6か月~1年、アイブロウは1年を使用の目安にします。
また、長いマスク生活が終わり、久しぶりに口元に口紅やグロスなどを塗る人も多くなったでしょう。口紅やグロスは3か月程度での買い替えがおすすめです。短期間と感じるかもしれませんが、口紅は直接、グロスは付属のブラシを介して唇に使用するので、雑菌が繁殖しやすいもの。少しでも長く使用したい場合、口紅やグロスは清潔なヘラやブラシに取って使うといいでしょう。また、口紅を直接唇に塗布する場合は、1回使用するごとに表面をティッシュなどで拭き取れば清潔を保つことができます。
製品に記載のある使用期限を超えてしまった場合、使い切るまで買い替えないのではなく、余っていたとしても買い替えをおすすめします。使用期限はあくまでも目安。化粧品が劣化すると匂いが出ることもあります。テクスチャーや匂いの変化などは買い替えのサインとなるので、見逃さないようにしましょう」
病棟経験を経て、現在は肌クリニック大宮の皮膚科・美容皮膚科に看護師として勤務。2022年に日本化粧品検定1級を取得。保険診療の補助、美容カウンセリング、美容施術のほか、美容の知識をいかした記事作成やSNSの更新を担う。
(Hint-Pot編集部)