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昨年の日焼け止めは使って問題ない? いまさら聞けない日焼け止めの効果的な使い方 プロが解説
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顔用や体用、ミルクやジェル、スプレーなど、日焼け止めの種類はさまざま。部位やシーン別に使い分けたり、大容量のものを買ったりして、使い切れずに余らせてしまったことがあるという人は少なくないでしょう。昨年買った日焼け止めは、今年も使って大丈夫なのでしょうか? そこで、そんな日焼け止めに関する疑問を解決するため、ささゆりヘルスクリニックで美容カウンセラーを務める橋井愛実さんに教えていただきました。
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日焼け止めの基礎知識 ボディ用は顔に使ってもOK? 乾燥が気になる場合は?
――日焼け止めを塗布する際の、理想的な頻度や時間は? また、量の目安はどのくらいでしょうか?
橋井さん(以下、同)「朝のスキンケアの一環として塗るのが好ましいです。お出かけをする直前に塗る方も多いですが、家の窓からも紫外線は通り抜けて肌への影響があるため、室内でも塗ったほうが良いでしょう。
塗る量は製品にもよりますが、一般的にクリームタイプだとパール2粒分、ローションタイプでは100円玉2枚分程度が理想といわれています。腕や脚など面積が広い部分には直線状に出し、そこから全体的に広げてムラなく均一に塗るようにしてください。
その後は2、3時間おきを目安に塗り直し、とくに汗をかいたときや水を浴びたときにも塗り直すよう心がけましょう」
――ボディ用の日焼け止めを顔に使用しても問題ないですか?
「ボディ用の日焼け止めを顔に使用することに問題はありませんが、肌が敏感な方は避けたほうが無難です。顔の皮膚は体の皮膚と構造が異なり、ほかの部位よりも薄くなっています。顔用とボディ用の日焼け止めにはそれぞれ特徴があり、テクスチャーや伸びなどにも違いがあるため、ボディ用の日焼け止めを顔に使うと刺激を与えてしまう可能性があるでしょう。
ただし、海に行く場合や長時間にわたって太陽光を浴びる場合などは、部位別で選ぶだけでなく、ウォータープルーフなどの耐水性やSPF値(肌に赤みなどの炎症を起こさせるUV-B波を抑え、どれぐらい長い時間炎症を防止できるか示した数値)、PA分類(一時的な黒化を引き起こし、長期的に肌の弾力を失わせるUV-A波を抑える効果を表す数値)をよく確認し、状況に応じて使い分けることが理想でしょう」
――日焼け止めを使用すると乾燥が気になります。乾燥を緩和できる良い方法はありますか?
「日焼け止めによる乾燥は、3つの原因が考えられます。
ひとつ目は、日焼け止めを塗る前の保湿が足りていないこと。日焼け止めを塗る前の保湿が十分でないと、皮脂が分泌され皮脂崩れの原因になるだけでなく、より乾燥を促進させてしまう可能性があります。化粧水や乳液などでしっかり肌を潤わせましょう。
ふたつ目は、日焼け止めに保湿成分が配合されていないこと。塗布している日中の乾燥が気になる方は、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合された日焼け止めを使うことをおすすめします。
みっつ目は、配合成分が肌に合っておらず乾燥を招いている場合。肌が強くない方は、紫外線吸収剤が刺激となり乾燥を招く可能性があります。『紫外線吸収剤フリー』『ノンケミカル』と記載されたものを選ぶと、肌トラブルが起こりにくくなるでしょう」