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「どんな気持ちであのメモを…」 動物保護施設が犬を置き去りにした飼い主へメッセージ【米】

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

アトランタ国際空港に掲示されたアニマルシェルターのポスター【写真:Getty Images】
アトランタ国際空港に掲示されたアニマルシェルターのポスター【写真:Getty Images】

 犬や猫をお迎えしたら、その命を終える最期のときまで面倒をみるよう努めなければいけません。しかし、失業や病気などでやむを得ず飼えなくなってしまう場合もあるでしょう。米国のとある動物保護施設は、置き去りにされた1匹の犬について投稿。犬とともに残された愛と苦悩が入り混じる飼い主からのメモを公開し、再会を呼びかけるメッセージが反響を呼びました。

 ◇ ◇ ◇

メモには置き去りにされた犬の名前や性格、ワクチン接種歴も

 米ジョージア州アトランタにある動物保護施設ライフライン・アニマル・プロジェクトは現地時間8月25日、公式フェイスブックに1件の投稿を行いました。それは8月17日に、同施設の前に犬を置き去りにした飼い主へ送ったメッセージです。

 投稿には、17日の夜に施設外へ置き去りにされた生後8か月の犬の写真が2枚。そして、飼い主が書いたと思われる手書きのメモの写真も添えられています。メモには次のように記されていました。

「この子を置き去りにしたという行為だけで私を判断しないでください。私はこの子のために最善を尽くそうとしているひとりの人間です。里親を探してみたりもしました。しかし、この子と私自身をサポートすることができません。これしか方法がないのです。あなた方がこの子を引き取ってくれ、守ってくれることは分かっています。この子は素敵だし、礼儀正しく訓練された子です」

 メモにはメッセージだけでなく、子犬の名前が「マイロ」であることや年齢、ワクチンの接種状況、マイロの好きなおやつやアクティビティなども書かれていたそうです。

動物保護施設が飼い主に呼びかけた公開メッセージとは

 このメモに心を動かされた保護施設は、マイロと飼い主の再会を願って、メモやマイロの写真とともにフェイスブックで長いメッセージを送ったのです。

「私たちは、自由に歩き回っても車にはねられたりけがをしたりすることのない場所で、置き去りにされたあなたの子犬を見つけました。あなたが愛するペットを置き去りにするとき、どんな気持ちであのメモを書いて残したのだろうと考えました。マイロのために最善を尽くそうとしながら、批判と軽蔑を受ける危険を冒すなんて、とても勇敢な自己犠牲の行為なのではないかと考えます。あなたのメモのおかげで、私たちはマイロという名前、年齢、ほかの犬や猫とも仲良くしていること、そしてマイロが飼い主からとても愛されているのを知ることができました」

 苦渋の決断をした飼い主の気持ちに寄り添い、さらに飼い主に対して、「連絡が欲しい」と呼びかけました。

飼い主との再会は実現せず… マイロは新しい家族のもとで幸せに

 この件を報じた米誌「ピープル」によると、この投稿は多くの人の協力によって広く拡散されました。しかし、マイロの飼い主から連絡は来ず。保護施設は「あらゆる手段を尽くしても、マイロの飼い主を見つけることはできなかった」と同誌は伝えています。

 元の飼い主との再会は叶いませんでしたが、うれしいニュースも。なんと保護施設にやってきた家族がマイロに夢中になったこともあり、飼い主が再会できる可能性は非常に低いと判断した保護施設は譲渡することを決断。若くて元気な犬にとって保護施設は非常につらいものです。

 しかし、マイロは幸運にも保護からひと月も経たずに、新しいお家を見つけることができました。現在、マイロは新しい家族のもとで、大きな愛に包まれて過ごしています。

 ペットを捨てることは犯罪です。やむを得ず手放すのを希望する場合には、飼い主として何ができるかをよく考え、あらゆる手段を尽くしてください。そして、ペットが終生幸せに過ごせる方法を選択しましょう。

(Hint-Pot編集部)