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オーストラリアから期限付き日本滞在 海外育ちの娘が学校生活で四苦八苦したこととは
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国際結婚を機にオーストラリアへ移住したマミィーさん。オーストラリア人の夫ダディーさんと娘のキアラちゃんとともに、「Life with Kiara」というYouTubeチャンネルで家族の日常動画などを発信しています。現在、マミィーさん一家は1年間という期限付きで日本に滞在中。オーストラリアと日本、ふたつの文化や言語などを吸収する娘のキアラちゃんについて、マミィーさんに伺いました。
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家の中では日本語 オーストラリアで生まれ育った娘さんも堪能に
高校時代に日本への留学経験があるダディーさんは、日本語が堪能。動画でも流暢な日本語を披露しています。マミィーさんによると、一家の“母国語”は日本語だそうです。
「家の中の会話は日本語にしています。夫は仕事でまったく日本語を使っていないので、家の中では勉強のために話したいということもあって、オーストラリアに住みながらも家ではずっと日本語を話していました」
そんな環境ですくすくと育った娘のキアラちゃんは、現在13歳。生まれも育ちもオーストラリアですが、流暢な日本語を話します。ダディーさん側の両親や親戚などとのコミュニケーションを除けば、キアラちゃんが本格的な英語に触れ始めたのは4歳のとき。幼稚園に通い始めてからだったそうです。
周りの友人が英語を話す環境に入ると、あっという間に英語を習得し始めたといいます。それでも、帰宅後は日本語で会話する環境に。外では英語、家では日本語とバランス良く2言語を理解できるようになりました。
とはいえ、ひらがな、カタカナ、漢字が混ざる日本語の読み書きの習得は難しかったそうです。オーストラリアでは1週間のうち、半分は日本語補習校に通っていたキアラちゃんですが、学校では日本語を使う機会がなかったこともあり、読み書きはなかなか覚えられず。日本にいる今、興味を持ち始め、漢字を正しく読めているかテレビのテロップなども活用し、めきめきと語学力を上げているようです。
慣れない日本の制服に苦労も 今では「帰りたくない」
1年の期限で日本の中学に通うキアラちゃんにとっても、日本での学園生活に“発見”がありました。それは制服を着用すること。キアラちゃんが通うオーストラリアの中学校は私服登校のため、初めての制服に着慣れないことから、当初は戸惑いもあったようです。
「袖のボタンを留められなかったり、ネクタイもワンタッチのものだけど、そのネクタイを襟の中にしまうというのも分からなかったり。それに制服の生地はすごくしっかりしているので、動きにくかったみたいです。でも、今は朝から何を着ていくか悩まなくて楽だと喜んでいます」
来年の1月にはオーストラリアへ戻る予定ですが、少し揺らいでいる思いもあるといいます。
「キアラがオーストラリアに帰りたくないと言い始めているんです。友達と別れたくないのもあるのでしょうが、日本で友達とする遊びや食べ物、すべてにおいて『日本のほうが好き!』って言っていて……。日本人の私としてはうれしいのですが、母としては複雑ですね」
すっかり居心地が良くなってしまった日本での生活。ただ、ダディーさんの仕事などもあるため、キアラちゃんの思いが叶うかは未定だそう。家族3人で最良の方法を選択してほしいですね。
(Hint-Pot編集部)