サービスが行き届いた日本の飲食店でも、頼んだはずのものと別の料理が提供されるこもあります。店員さんのオーダーミスもあれば、自分が間違ったメニューを頼んでいたということも。ただ、思っていたのとは違っても、それがいい思い出になることがあるようです。京都・錦市場で出会ったオーストラリア人カップルは、ちょっとした手違いで今まで食べたことのない料理を体験したといいます。いったい、どんな味に出合ったのでしょうか。

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「有名なラーメン屋さんに行って、並んで食べたの」

　多くの外国人観光客が訪れる京都で、食の人気スポットとして外せない“京の台所”の錦市場。そこで出会ったのが、日本のラーメンが好きという、オーストラリア人のミッチェルさんとジェシカさんです。

　来日2度目のふたりは、オーストラリアには出店していない日本のラーメンチェーンの虜になり、京都や大阪でも同じ店に行ったそう。しかし、ラーメンが大好きというだけあって、別の店にも足を運んだといいます。

「京都で有名なラーメン屋さんに行って、並んで食べたの」。ジェシカさんはそう言って、1枚の写真を見せてくれました。そこには、お店の前に並ぶたくさんの人が写っています。

　食事のために行列に並ぶことに抵抗感を覚える外国人観光客もいますが、日本のラーメンの味に魅了されているふたりはひるみません。しかし、この店で思わぬハプニングが起きたようです。

「ラーメンじゃなくて、冷たい麺をスープにつけながら食べるやつだったんだ」

　ミッチェルさんがそう言うと、ジェシカさんも「ラーメンを頼んだと思ったんだけど」と笑いながら写真を見せてくれました。そこに写っていたのは、なんとつけ麺です。

　ふたりが訪れたのは、つけめんの人気店。メニューにラーメンもあり、券売機のボタンにはわかりやすいように写真が掲示されています。しかし、初めて行く店だったこともあり、ふたりはボタンを押し間違えてしまったのかもしれません。

　日本ではなじみのある券売機ですが、外国人にとっては珍しく、操作に手間取ることもあります。一方で、写真つきのボタンやタッチパネル式の券売機があると、日本語が不自由でもオーダーしやすいことからかなり好評のようです。

　思い描いていたのとは違う料理が提供されたふたりですが、「つけめんは初めて食べたけど、いい意味でラーメンとは違っておいしかった」と、その味に感激していました。

　旅にハプニングはつきもの。思いがけないことから新たな食との出合いを果たせたのも、楽しい思い出になったようです。

（Hint-Pot編集部）