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日本人は「自分たちの歴史を愛している」 日本在住7年目のフランス人が驚いたクールで“現代的”なこととは
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フランス人YouTuberオレリアン・プダさんは、母国とは異なる日本のさまざまな事象を「Bebechanチャンネル」で紹介。日本人には当たり前と感じる日本の日常がいかに魅力的か、日本人が再発見・再認識できる機会を与えてくれています。日本在住7年目になる2023年、最も大きな発見とはなんだったのでしょうか。オレリアンさんにお伺いしました。
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毎日が発見の連続 フランスから来日した両親も絶賛
2016年に来日し、2018年にことみさんと結婚、今年2023年は初めて3年の配偶者ビザを取得することができたオレリアンさん。日本語の勉強にもいっそう力を入れ、日本語でのやりとりをほぼ問題なくこなせるようになりました。すっかり日本の日常に溶け込んでいるオレリアンさんですが、それでも毎日が発見の連続なのだそうです。
「もう来日して7年になるけど、新たな発見の連続です。今年はフランスから両親も来日しました。フランスにはない日本独自のものなどを見て、気に入ったことを伝えてくれたのですが、その数がとても多かったんですよ」
日本にあってフランスにはないもの――使用済みの油を固めて捨てることができる油処理剤、カーテンがしっかり閉まるようにするカーテンのマグネットランナー、トイレのシャワー機能――オレリアンさんがSNSで紹介したものは多岐にわたりました。
古来の文化や伝統が日常になじんでいる日本 クールで現代的
ひとつに限定するのであれば、という前置きをしたうえで、オレリアンさんが2023年の最も大きな発見として挙げたのは、“無形”のものでした。
「日本の人たちが伝統文化をいまだに日常に取り入れているということです。たとえば、特別な機会に着物を着たりしますよね。高齢の人たちだけがやっているのではなく、老若男女問わずしていること。
若いカップルがお祭りに行くときに浴衣を着たり、もう少し年齢が上の人たちもお寺や神社へ行くのに着物を着ていたり……。日常になじんでいて、よく見る風景ですよね。けっして“時代遅れ”でも“過去のもの”でもなく、“現代的”なんです。とてもクールで、みんなが素敵だなと感じているものなんですよ」
フランスにも、地域や地方によって伝わる、独自の伝統的な衣装があるのだそう。しかし、それは日常的にはまったく着用されておらず、唯一見る機会というのは特別なお祝いやお祭りなどで、著名人が着用するときだけなのだといいます。
「これは今年になって気づいたことなんです。着物や浴衣だけではなくて、古来の伝統的な行事や食べ物を大切にしている。そしてそれを“過去のもの”としてではなく、現代の今でもいかしている。自分たちの歴史を愛しているということだと思います」
島国ということもあり、独自の文化の醸成や発展を遂げてきた日本。私たち日本人の目には当たり前に映る姿や事象でも、オレリアンさんら外国人の目を通して、改めて日本の魅力を再発見できることも多いのではないでしょうか。
フランス・ニース出身の34歳。2016年に来日。2018年から「Bebechanチャンネル」を妻・ことみさんとスタートしたが、一時休止。2020年からひとりで同チャンネルをリスタート。2023年12月現在、チャンネル登録者数は50万人超。
(Hint-Pot編集部)