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「自分も驚いた!」 山口市が米紙の「2024年に行くべき52か所」に選出 外国人留学生に聞く山口市の魅力

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

山口市の観光アンバサダーの1人コープサックさん【写真提供:コープサック】
山口市の観光アンバサダーの1人コープサックさん【写真提供:コープサック】

 米ニューヨーク・タイムズ紙で「2024年に行くべき52か所」の1つに選出された山口県山口市。日本でも一躍脚光を浴びた山口市ですが、観光スポットなど、まだまだ知られていないことがあるかもしれません。日本人が気づいていない外国人から見た山口市の魅力とは? 山口市の観光アンバサダーの1人として活躍する、ラオスからの留学生、コープサックさんに伺いました。

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留学生から見た山口市 印象は「勉強に適した場所」?

 米ニューヨーク・タイムズ紙発表の「今年行くべき52か所」に、世界各地の旅先の中で3番目に選ばれた山口市。国内外で一躍脚光を浴びることとなりました。実は山口市では、2010年度から山口市内の留学生に、山口市の魅力を国内外に発信してもらう取り組みを行っています。今年度は、留学生28人を「山口市観光大使」に任命。そのアンバサダーの1人が、2023年9月にラオスから来日し、山口大学大学院に留学中のコープサックさんです。

 山口市は県庁所在地ではあるものの、人口20万人に満たず、47都道府県の県庁所在地としては人口ランキング45位、人口密度ランキング47位。しかし、ラオスの小さな村出身のコープサックさんにとっては、県の中心地としての街の顔だけではなく、豊かな自然が融合している点が大きな魅力のようです。

「自分の故郷はとても小さい村なので、山口市はとても大きな都市に思えました。実際に来てみたら、行きたい場所がたくさんあったんですよ。とはいっても、自然も豊かです。静かで勉強をするのに非常に適している場所だと思いました。ただ、ニューヨーク・タイムズ紙で選ばれたと聞いたときは、自分も驚きましたよ!」

菜香亭、瑠璃光寺、湯田温泉 外せない山口市の観光スポット

 来日1年にも満たないコープサックさんですが、山口市内でのおすすめスポットが次々と口から出てきます。

「山口市に来たことがない人たちに、まず行って欲しいのは菜香亭です。明治維新後にできた日本式の迎賓館なんです。たくさんの著名人たちをもてなしてきました。中の大広間には多くの人の書が並んでいて、その様子は圧巻ですよ」

 菜香亭は1877年に料亭として創業。「山口の迎賓館」と呼ばれ、名づけ親の井上馨のほか、山県有朋や伊藤博文といった歴史的人物からも親しまれてきました。1996年の休業後は移築され、「山口市菜香亭」となり、市民交流の場や歴史豊かな観光の拠点として開放されています。着物に着替えて人力車で市内を巡ってみたり、抹茶体験をしたりといったサービスも。コープサックさんも山口市菜香亭で着物を着用したのだそうです。

菜香亭、瑠璃光寺、そして竪小路の3つは京都のような町並みを彷彿とさせるそう【写真提供:コープサック】
菜香亭、瑠璃光寺、そして竪小路の3つは京都のような町並みを彷彿とさせるそう【写真提供:コープサック】

 そして山口市中心部から徒歩でもアクセスできる湯田温泉もおすすめの1つ。その昔、白狐が傷を癒やすために足をつけた池から温泉が湧き出たという伝説を持つ天然温泉です。肌になじむアルカリ性の高い温泉で「美肌の湯」とも呼ばれています。

「僕の出身のラオスは暑い国なので、普段はシャワーだけで済ませます。最初は温泉というのは恥ずかしかったのが正直なところですが、ここは日本で、日本ではみんな裸で入るのが当たり前と思えばなんてことありません。郷に入れば郷に従え、ですね。温泉は大好きです」

 2025年9月に大学院卒業予定だというコープサックさん。山口市の滞在は、あと1年半余りになりますが、その間に、日本人が「当たり前」と思って気づかない山口市の魅力をさらに発掘し、発信していきたいそうです。

(Hint-Pot編集部)