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日本人女性がイギリス暮らしでギョッとしたこと 鼻をかむときの日本では信じられない行為とは
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文化や国が違えば、常識とされるマナーが異なるのは当たり前。では、どのようなときに違いを感じることが多いのでしょうか。ひょんなことから英国に移住、就職し、海外在住歴7年を超えたMoyoさんが、外国暮らしのリアルを綴るこの連載。第33回は、英国やフランスで実際に暮らして感じた、鼻のかみ方に関するマナーの違いを紹介します。
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音への認識の違い
春や初夏は花粉症やアレルギーで、冬場は風邪などで、鼻水が止まらなかったり、鼻詰まりになったりする人も多いのではないでしょうか。幸い私には花粉症などの症状はないのですが、イギリスの冬場は寒い日は本当に寒いので気をつけていても風邪にかかることもしばしばありました。そこで厄介なのが「鼻をかむ」という行為です。
日本だと人前で鼻をかむことがマナー違反だったり、恥ずかしい行為ととらえられたりすることが多く、外で豪快に鼻をかむ人はなかなか見ませんよね。しかし、驚くべきことにイギリスやフランスではまったくその逆。学校や職場、外出先で、ウェブ会議中に、至るところで鼻をかんでいる人を見かけます。
「Excuse me(すみません)」と一言断って鼻をかむことは、失礼にあたらないのです。逆に不快、失礼に思われるのは音が汚く聞こえる鼻すすり。長年の癖でちょっとした鼻詰まりなら、すすったほうが早いし、別にそんなに変に思われることもないかな、と考えがちですが、逆に周囲の人に心配されてティッシュを差し出されることも。まったく別の価値観を持っています。
くしゃみをなかなかしない?
また、よく日本の街中で見かけるものといえば、くしゃみ。コロナ禍でだいぶ様相が変わったと思いますが、日本だとついうっかり口をおさえずに出てしまったり、豪快に大きな音を立ててしまったりしても、そこまで変な目で見られることはないかもしれません。
しかし、こちらではくしゃみもしっかり抑えるか、我慢するのが一般的。それこそコロナ禍で普及した、腕でしっかりおさえる行為をよく見かけますが、几帳面にも音をあまり立てずに「クチュンッ」のようなかわいらしい音が響きます。
ここでおもしろいのが、実際にくしゃみをした人が発する言葉と、その人に向けていう言葉です。イギリスでは「Excuse me(すみません)」に対して、「Bless you(神のご加護を)」、そしてもちろん「Thank you(ありがとう)」と返事するまでがセット。
フランスでは「Pardon(すみません)」に対して「A tes souhaits(望みが叶いますように)」(※間柄によって変わります)、そして「Merci(ありがとう)」と返すまでがセットになっています。ちなみに、フランスではくしゃみをした回数によって、かける言葉が変わってくるという興味深いルールも。
日本にもある、くしゃみを1回したら誰かが噂話をしている、2回は誰かに笑われている、3回なら誰かに惚れられている……という言い伝えみたいですよね。