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無料サービスが多いのは日本ならでは? 知っておきたい海外と日本の価値観やルールの違い

公開日:  /  更新日:

著者:Ana

海外旅行時に知っておきたい「価値観、ルール」の違い(写真はイメージ)【写真:写真AC】
海外旅行時に知っておきたい「価値観、ルール」の違い(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 海外旅行から距離を置いていたコロナ禍から一転、今年の夏休みは海外旅行に出かける人も増えるでしょう。久しぶりの海外でテンションが上がりますが、日本ならではの心地良いサービスやおもてなしが当たり前すぎて、「海外ってこんな感じだったっけ……?」と思うことも多いのでは。世界約50か国以上を旅した元添乗員で、旅アドバイザー&トラベルライターのAnaさんによる連載をお届けします。第3回は、日本と海外における常識や価値観の違いについてです。

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旅を楽しむコツは「日本と海外の違いを知っておく」こと

 世界中のどこにでも、その国や地域特有の文化があります。添乗員時代、とくに専門の国というのはなかったので、ヨーロッパ、米国、中東などさまざまなエリアに行っていました。そのため、歴史や観光スポットなどの情報収集以上に、その国や地域の基本的なマナーや習慣をその都度、念入りにチェック。そしてお客様に伝えていました。

 日本は、良くも悪くも「特殊」だと感じています。私たちが常識だと思っていることでも、世界的にみればまったく違います。知らないと「なんで?」「日本ならこうなのに!」と不満が募って、旅がおもしろくなくなってしまうもの。そうならないためにも、私が感じた、日本人が知っておきたい海外との価値観やルールが違う代表的なものを3つ紹介します。

違いその1:1円単位のお金はざっくり計算

覚えにくい海外コインの単位【写真:Ana】
覚えにくい海外コインの単位【写真:Ana】

 とくに米国やカナダ、ヨーロッパなどでは顕著ですが、細かい金額の端数は四捨五入したり、切り捨てたりするのが当たり前です。オーストラリアやニュージーランドでは1~2セントコインが廃止されていますし、先日私が行ったカナダでも1セントコインが廃止。現金払いの場合、すべて末尾は0か5になる価格帯に切り上げまたは切り捨てされます(カード払いの場合は、末尾は細かい金額のまま引き落とされる)。

 昔、ドイツのパン屋さんで買い物をしていて数セントのおつりを待っていたら「ごめんなさい、細かいのがないから」と言われたこともありました。ヨーロッパには、義務ではないとしてもチップ文化がまだ残っていますし、米国やカナダではほぼ義務です。そのため、「おつりはいらないよ」といった“ルーズさ”が常識なのです。

 日本なら、スーパーや飲食店などで「1円玉がないから、ごめんなさい!」なんてことはあり得ないですよね。1円単位でしっかり会計する日本とは、そもそもの考え方が違うのです。