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「日本は素晴らしい、残業さえなければ」 フィンランド人男性が語る“世界一幸福な国”との違い
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国連が発表する世界幸福度ランキングで7年連続首位に選ばれた“世界一幸せな国”フィンランド。美しい景色や自然をはじめ、ゆったりとしたライフスタイル、充実した社会保障制度などが魅力の北欧の国です。そんなフィンランドから7年前に日本に移住、永住権を取得したという男性に、母国との違いを聞きました。
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来日7年、昨年日本人女性と結婚し永住権を取得
フィンランドから7年前に来日したというエサ・コスキネンさん。日本には大学卒業後に留学で訪れ、その後日本で就職し、現在は都内でソフトエンジニアとして働いています。母国と比較した日本の魅力について流ちょうな日本語で教えてくれました。
「当初は1年だけ働くつもりで来ましたが、気づけば7年もたっていました。フィンランドは国としての歴史が浅く、独立したのはわずか100年程前。その点日本はルーツが長く、文化に深みがあります。ごはんがおいしく人が親切なのも魅力でした」
昨年日本人女性と結婚し、永住権を取得。観光ではなく、仕事をし生活していく場所としては、世界一幸福といわれる母国と比べてどうなのでしょうか。
「フィンランドにも日本にも、それぞれに良いところがあります。フィンランドは社会保障が充実していて、大学の学費は無料です。病院にかかっても日本で約2000円くらいで、それ以上の治療費がかかることはありません。一方でそれだけ税金は高い。消費税は23%で、エンジニアは収入の55%も税金として取られます。
日本は素晴らしいですよ、残業さえなければ……(笑)。以前の職場では月に60時間もみなし残業がありました。残業をしていても考えが凝り固まってしまうだけで、作業効率も悪い。そこは日本の良くないところかもしれません。フィンランドは福利厚生も充実していて、休暇が長く、残業という言葉も概念もありません。
ただ、どちらの国も生活していて苦しさは感じません。もし老後を過ごすなら、フィンランドの方が少し楽かもしれないですね」
実はコスキネンさんに話を聞いたのは、富士山山頂に向かう8合目の山小屋の中。自然豊かなイメージのあるフィンランドですが、多様さでは日本の方に軍配が上がるといいます。
「7年日本に住んでいますが、実は富士山に登るのは初めて。いつもは秩父の山に登っていて、そこで仲良くなったおじいちゃんに勧められてきました。日本とフィンランドでは国土の大きさは同じくらいですが、日本は地域によって文化が多様で、見られる景色や体験がたくさんあり、いくら過ごしていても飽きることがありません。フィンランドは自然豊かですが、逆に言えばどこまで行っても森と湖ばかり(笑)。隣国のノルウェーはフィヨルドなどで有名ですが、フィンランドには山もほとんどないんです」
コスキネンさんによると、文化や自然などの面で、刺激的な体験が多いことも日本の魅力なのだとか。海外の方と交流することで、気づかなかった日本の良さを再発見できるのかもしれませんね。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)