どうぶつ
愛猫と同じ釜の飯を食う 手作りごはんの基本のキ
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教えてくれた人:五月女 圭紀
家族同然の猫と同じものを食べる“お取り分けごはん“
五月女さんがおすすめするのは、別々に作るのではなくて、人間用の手料理から猫用に取り分けて与える“お取り分けごはん”です。つまり、「同じ釜の飯を食べる」ということ!
そもそも手作りごはんを始めるきっかけとなったのは、再婚したことだったそう。そして、五月女さんが飼っていた愛犬2匹と、ご主人が飼っていた愛猫2匹が一緒に暮らすようになった当初は、顔を見合わせれば一触即発状態。すでに大人だった4匹が、仲良く暮らすのは難しい状態に思えたといいます。
さらにその頃、病気がちな4匹のフードを見直した時に、添加物の多さにびっくりしたことも、大きな要因のひとつだったといいます。「保存料や防腐剤など添加物は、私達の食を豊かにするために作られたものですが、それを毎日取り続けると、心身ともに影響が出てくると言われています。気の荒さも毛ヅヤの悪さもフードが関係しているかもしれない、簡単・便利でフードを選んでいいのだろうか?この疑問符が一歩踏み出すきっかけでした」
その後、先人が言っていた「同じ釜の飯を食う」、このフレーズが腑に落ちた五月女さん。その時、手作りごはんを始めることに決めたのだそう。
「私達の身体は食べた物でできています。私たち人間が同じごはんを食べて絆を深めるように、猫とも同じものを食べることで、自然とココロは通じるようになっていきます。また、水を飲まない子も多い猫にとって、ドライフードに比べ7~8倍ほど水分を多く補給できる手作りごはんは、体内のデトックスを促進し健康にも繋がります」
また、家族全員が同じものを食べられるように作ることで、一人当たりの食費が安く上げられ、経済的負担も減りそうですよね。五月女さんによると、お取り分けごはんはメリットがたくさんあるのだそうです。
“お取り分けごはん”を作る際には、事前注意点があるそうです。五月女さんから聞いたポイントをまとめました。ぜひ作る前に確認しておきましょう。
【猫用のお取り分けごはんの事前注意点】
〇アレルギー、排出・好転反応をチェック
猫によってアレルギー反応はさまざま。普段から猫がなににアレルギー反応を示すのか、注意深く観察することが大切です。または動物病院で血液検査をするなどしましょう。手作りごはんを始めると、これまでの“毒素”を排出しようと好転反応として一時的に猫の具合が悪くなることがあります。注意深く様子を観察しましょう。症状が緩和しないようなら動物病院で診てもらいましょう。
〇NG食材を学ぶ
アレルギーとは別に、猫にとって有害となってしまう食材があります。NG食材と一緒に調理したものを取り分けて与えるのもやめましょう。
※NG食材の一例:ネギ科の野菜、いか、たこ、かに、えび、乳製品、カフェイン、カカオ、香辛料、アルコール、動物や魚の骨など。
〇調味料は不要
猫の食べるものに調味料は不要。人間用の味付けは、猫の分を取り分けた後。完成した料理に調味料を加えて味付けしたり、ポン酢、しょうゆ、豆乳マヨネーズなどをつけて食べましょう。
〇気になる場合は動物病院へ
食欲がないのは病気のサインかもしれません。吐いても下痢をしても食欲があればやや安心ですが、猫の様子が明らかにおかしい場合は、絶対に自己判断せずに動物病院へ。