カルチャー
アメリカ人パパが娘に「作ってあげたい」 日本の料理教室に「学びに来ました」と言った料理とは
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普段は料理をしない参加者が多数 失敗も想定しリカバリー
参加理由が旅の思い出ということもあり、実は「普段は料理をしていない」人が多いのだとか。食文化の違いと相まって、とんでもない失敗をする人がいそうな気がします。
「文化の違いは、あまり関係ないかもしれません。たとえば『海苔を横向きに置いて』と言っても縦長に置いてしまうとか、『3分の1にちぎって』と説明しても半分にちぎるとか。あと『スプーン1杯だけ入れてください』と言っているのに、全部入れちゃう人もいます(笑)。マイペースに進めてしまう人は、どこにでもいますから」
独自の感覚でアレンジしてしまい、失敗することがあるのは、確かに“あるある”のひとつ。中澤さん自身は、そうした失敗をリカバリーするのが「割と得意なほうだと思います」と話しつつ、材料は多めに用意しておくなどの準備もしているそうです。
特別な思いで受講する人も 記憶に残る参加者とは
ハネムーンや誕生日など、特別な思い出を作るために参加する人が少なくないという外国人向けの料理教室。料理の腕を磨くための教室とは違い、不慣れな人でも作れるような工夫をしています。
そのほかにも「日本の食に興味を持つといっても、伝統的な和食を作りたいわけではありません。だから雑談的な話では、一般的な日本の家庭で作るメニューの話をすることも多いです」と、中澤さんは受講者の興味に合わせた話題を心がけているのだとか。
日本の食文化を体験するひとつとしてレッスンを楽しむ人が多い一方、目的意識を持って「料理を学びたい」と、中澤さんの教室を訪れた参加者もいました。とくに印象に残っている受講者のひとりは、7月に来たアメリカ人男性です。
「キャラ弁を作るレッスンに男性が1人で参加して、珍しいというか少し不思議な印象を持ちました。とても熱心な様子だったので話を聞くと、『娘が秋から中学生で、お弁当生活になるんです。お弁当を持たせる際にキャラ弁も作ってあげたいから、学びに来ました』と。お嬢さんのために“作れるようになりたい”というのも素敵だし、実際に習いに来たのが素晴らしいと思いますよね」
愛する娘さんのため、真剣に日本のキャラ弁を習得しにレッスンへ参加したアメリカ人パパ。今頃は腕を磨き、動画サイトなどを見ながら、かわいいキャラ弁のバリエーションを増やしているかもしれませんね。
(Hint-Pot編集部)