人の移動が制限されたコロナ禍で、オンラインを活用して世界とつながり続けた外国人向け料理教室「わしょクック」。一般的な日本の家庭料理を外国人向けに教える「わしょクック」は、日本を訪れる外国人旅行者からとくに人気です。この料理教室を立ち上げたのが、富永紀子さん。インタビュー前編では「わしょクック」を立ち上げるきっかけについて振り返りました。後編では富永さんが叶えたい“夢”について語ります。

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副業で始めた「わしょクック」　2年後には会社を辞め本業に

　ニュージーランド旅行中に食べた現地の家庭料理、そして義母から教わった日本の家庭料理。2つの家庭料理がきっかけとなり、富永さんは外国人向けの料理教室「わしょクック」を立ち上げました。夢は、いつかニュージーランドに移住して、事業をすること。そのために、最初の2年は副業として活動していたものの、2016年に会社を退職し「わしょクック」に専念するようになったといいます。

「迷いはありました。会社の仕事もすごく楽しかったし、最後のほうは自由に仕事をさせてもらっていたので、本当は辞めたくなかったんです……。でも、『わしょクック』のほうももうやめることはできなくなっていたので、これはいいきっかけだと思ったんです。人生一度きりだしやってみるか、と。それで家族に伝えたら『良かったね、おめでとう』ってみんな言ってくれて決心しました」

　副業としてやっていた頃は週末しか動けないため、売り上げは100万円に満たなかったものの、専念するようになると一気にアップ。翌年には富永さんの配偶者も「わしょクック」に参加しました。

「私は割と突っ走るタイプなんですけど、夫はどっちかっていうと慎重派。だから性格的に合わない（笑）」。夫婦の苦労をそう笑い飛ばす富永さんですが、ニュージーランド移住という共通の目的があるからこそ、現在も夫婦二人三脚で事業を行っているそうです。