カルチャー
「味がないんだよ」 オーストラリア人が日本で食べて味の違いに驚き おいしさに感激したグルメとは
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世界的に人気の日本食は、今では海外にも広く進出し、さまざまな国で楽しめるようになりました。だからこそ、母国と“本場”である日本で食べる日本食の違いに驚く訪日外国人も少なくありません。今回お話を聞いたオーストラリア人4人組もまた、“本場”の味に感激しました。彼らが感動した日本食とは、いったいなんだったのでしょうか。
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南半球からやってきた4人組 日本の蒸し暑さに衝撃
オーストラリア最大の都市・シドニーから4人グループでやってきた、クリスさんとアレックスさん一行。クリスさんは2度目の日本で、ほかの3人は初めての訪日です。2週間の滞在予定で、お話を聞いたこの日は日本に着いて2日目でした。
もともと、神社仏閣やエンタメなど日本文化に大きな関心を寄せていた4人。満場一致で今回の訪日が決まったそうです。
アレックスさんには、訪日してすぐに衝撃を受けたことがありました。それは日本の厳しい暑さです。
「こんなに日本が暑いと思わなかったよ。オーストラリアも暑いけど、こんなに湿気があると参るよね」
南半球に位置するシドニーは日本と季節が異なり、今は春の気候です。そんなシドニーの夏は、平均最高気温が26度で湿度も低く、からりとした日が多いとか。今年の8月の平均最高気温が33度で湿気の多い東京は、シドニーからやってきた彼らにとって、さぞ過酷で驚きの暑さだったことでしょう。
故郷でもブームだった日本食 味わい深さに感動
4人が衝撃を受けたのは、暑さだけではありません。日本食のおいしさにも感動しました。とくに印象に残っていたのは、彼らの故郷・シドニーでも何度かブームが起きたという日本のソウルフード、ラーメン。
「とてもおいしかった! オーストラリアにもラーメンを食べられるところがあるんだけど、やっぱり日本の本場のラーメンが食べたいと思ってね。オーストラリアで食べたものとはまったく違ったよ。なんて言ったらいいのかな……。味がない! オーストラリアのラーメンは味がないんだよ」
口をそろえて驚きを伝えてくれたアレックスさんとクリスさん。国や地域の食文化や味覚に合わせて、味を調えていたり、入手可能な食材に違いがあったりします。そのため、ラーメンといっても独自の進化を遂げていて、日本とは味が異なることも多いようです。
農林中央金庫が訪日外国人1200人を対象に行った2023年「訪日外国人からみた日本の“食”に関する調査」でも、「自国の日本食と、日本で食べた日本食は違ったか」という質問に対して、訪日外国人の86.7%が「違った」と回答。アレックスさんたちをはじめ、訪日外国人が“本場”の味を求める理由にも納得がいきます。
母国のものとはひと味違うラーメンを堪能した4人。東京での観光を楽しんだあとは、大阪と京都に行く予定だそうです。残りの滞在期間も日本文化をたっぷり満喫してほしいですね。
(Hint-Pot編集部)