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迷子のインコ「さがしています」 手書きの張り紙が起こした奇跡…国境越えた“親切のリレー”にネット感涙

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

迷子のインコを探す9歳の男の子が書いた張り紙が話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
迷子のインコを探す9歳の男の子が書いた張り紙が話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「セキセイインコをさがしています」。子どもの字で書かれた、迷子のペットを探す張り紙。9歳の男の子が必死の思いで書いた張り紙により、インコが飼い主の元へ戻ってきた、そんな感動の実話がネット上で話題を呼んでいます。感謝の思いを投稿した男の子の母親に、詳しい話を聞きました。

 ◇ ◇ ◇

8月初めに飼い始めて以降、夏休みの旅行にも行かず、毎日餌やりをして大事にお世話

「セキセイインコが見つかったのは、息子の作った貼り紙のおかげでした。これを親切な方が写真に撮って下さってて、保護した方に見せて下さったんです。親切のリレーのおかげで見つかりました。ありがたいです。息子 大泣きでした」

 先月25日、SNS上に投稿された写真には、子どもの字で書かれたインコの情報提供を求める張り紙が収められています。張り紙の右上には「みつかりました。しんせつな方が、ほごしてくださってました。ありがとうございました」という感謝の言葉と、かわいらしい小鳥のイラストが描かれた付箋が貼られています。

 無事に飼い主の元へと戻ることがインコに対し、ネット上では「息子さんのお陰ですね 良かった良かったぁ~ 私も泣けてきました」「息子くん、本当に良かったね もう二度と迷子になりませんように」「息子さん、一生懸命に作ったポスターが役に立って努力が報われて良かったです」「印字された文字や大人の文字のほうがわかりやすいんだけど、子どもさんが懸命に書いたものからは熱量が伝わってくるんだよね。読む側も必死に受け取ろうとする。伝わって、帰ってきて良かった」と感動の輪が広がっています。

 インコの飼い主は投稿者の息子で、小学4年生になる9歳の男の子。8月の初めに生後1か月のセキセイインコ「ピッピ」を飼い始め、夏休み中は旅行にも行かず、毎日エサやりをして手乗りするほどなつくなど、大事に育てていたといいます。

 今回、インコが迷子となった経緯について、投稿者は「19日の朝です。急に飛ぶのが上手くなったピッピに対応できず、同居しているおばあちゃんが、洗濯物を1つ出すくらいならと油断した隙に逃してしまいました」と説明。息子は帰宅後にインコが逃げてしまったことを伝えられたといい、「大泣きで私に電話して来て、私も急きょ帰宅し、暑い中、泣く息子を連れて約2時間探し回りました。小学校にも行って、先生方にも泣きながらお願いしていました」と動揺ぶりを振り返ります。

「翌日も『学校に行きたくない。探したい』と言っていましたが、学校に行けば誰かが見たとか、保護したとかの情報が入るかもしれないと思い直し登校しました」。帰宅後には手書きの張り紙を作って家の近所や近隣のペットショップに貼らせてもらい、「誰かが保護してくれてるよね」と繰り返しつつ、必死の思いでインコを探していたといいます。

 投稿者の電話に保護した人からの連絡があったのは、インコが逃げ出してから6日後のこと。「カンボジア出身の若いご夫婦です。引き取りに行ったとき、うれしくて泣く息子を慰めてくれた優しい方でした。連絡先をメモして下さっていたのは、同じ病院に勤めるインドネシアの方とうかがっています。保護中に使っていた鳥カゴは、病院にあったものを貸して下さったそうです」。ロスト前に31グラムだった体重は25グラムまで痩せてしまっていたものの、現在はおしゃべりもできるまでに回復しているといいます。

 息子の必死の行動と、国境を越えた親切心のリレーが起こした奇跡の再会。投稿者は今回の出来事について「ペットをロストしてしまった方を勇気づけらればいいなと思います」と話しています。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)