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「70代になってわかったこと」 杖をついた女性がパン屋での難しさを発信 投稿に「優しさ持ち寄りたい」の声

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

杖を使うようになって変わったこととは(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
杖を使うようになって変わったこととは(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 年齢を重ねるとともに、体や感覚の機能にはさまざまな変化が起こります。人生100年時代、どのように加齢と向き合っていけばいいのでしょうか。そんなヒントになる投稿が、X(ツイッター)で2.4万件もの“いいね”を集め話題になっています。投稿者の凛(りん)@高齢女子(@GranmaRinn2)さんに詳しいお話を伺いました。

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70代から始めたSNSでの生き方の発信

「高齢でも諦めない輝く生き方」をテーマに、いくつになっても心豊かに過ごせるヒントをXで発信している凛さん。Xを始めたのは2年前の、2022年8月頃からでした(当時はツイッター)。

 凛さんは、70歳を過ぎてから、コピーライターの野口真代氏が講師を務めているスクール「ライティングカレッジ」(現「ものかきキャンプ」)を受講し始めました。本格的に、Xに投稿するようになったのは、そのときの課題がきっかけだったといいます。

 また、夫が病気で倒れ、体が不自由になったことから介護生活が始まったことも、凛さんの活動を後押ししました。

「夫は、今までできていたことができない体になっていきました。ちょうどコロナが真っ盛りで、入院後は会うこともできませんでした。Zoomでの面会で、夫の不自由な姿を見て泣きそうになりましたが、必死に笑って『元気でいてね』と言って、画面をオフにしたことが心に残っています」

 子どもが巣立ち、ようやくゆっくりとふたりの時間を過ごせると思った矢先の出来事。それでも夫は諦めることなく、病院で一生懸命リハビリを行いました。その姿に、凛さんは触発されたのです。

「夫が諦めなかった理由のひとつが、私(凛さん)がもし今この世からいなくなっても、誰も見送ることができない。だからひとりで死なせることはできないと思ったからだそうです。そういった経験から、『高齢でも諦めない』という思いを発信しようと思いました」

 こうして夫の介護と両立しながら、自分自身が考える明るい生き方や考え方をSNSで紹介し始めました。すると、なんとわずか52日間でフォロワーが2万人に。過去には、19万件以上の“いいね”を集めた投稿もあります。2024年の2月には、初めての書籍「70代高齢女子 今日も元気で行ってきます。」(KADOKAWA刊)も出版しました。