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「みんなどうしているの?」とスウェーデン人が疑問 初めての日本で困っていることとは
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日本は、世界で清潔な国のひとつとされています。街中にゴミがほとんど落ちていないことに驚く外国人観光客は少なくありません。初めて日本を訪れているスウェーデン人女性も、街のきれいさに感嘆の声をあげました。ただ、それと同時に不思議に思ったこともあったそう。いったい、どのようなことなのでしょうか。
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友人に会うために訪日 リモートワークをしながら満喫中
初めて日本を訪れている、スウェーデン出身のアリスさん。日本で教師として働いているスウェーデン人の友人に会うため、1か月ほどの滞在を予定しています。リモートで仕事をしながら過ごす、ワーケーションを日本で楽しんでいるようです。
「プランはとくに立てずに来ました。友人が住んでいる茨城や、東京を回っています」
移動には、電車を多く利用しているそうです。日本全国に網の目のように張りめぐらされた公共交通機関をフルに活用し、その利便性の高さを感じているといいます。
予定はとくに立てていないながらも、「チームラボにはぜひ行ってみたいですね。あとスキーも、スケジュールが合えば行きたいです」と目を輝かせていました。
スウェーデンではいたるところに存在 日本での少なさにびっくり
アリスさんは滞在中、母国とは大きく異なる点に目を留めていました。
「街中がすごくきれいなのに、ゴミ箱がないんですよね……。何か買ったものを食べたあと、みんなどうしているの? 持ち帰るの?」
観光庁が2024年に発表した「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」結果によると、「外国人旅行者が訪日旅行中に困ったこと」に関して、最も回答が多かった回答が「ゴミ箱の少なさ」でした。
「スウェーデンだと、ゴミ箱はいたるところにあります。ゴミ箱にゴミがあふれていて捨てられないようなこともないし、捨てる場所はすぐに見つかります。だから、すごく不思議に思ったんです」
日本には、ゴミは持ち帰るという文化があります。しかし、インバウンド増加によって、ゴミ問題が顕在化した観光地も。そこで、東京・表参道や京都など、ゴミの圧縮機能や蓄積量の通知機能を備えた“スマートゴミ箱”が導入された地域があります。また、奈良公園では、シカに漁られないような機能を備えたゴミ箱が40年ぶりに設置されました。
ゴミの処理費用や、セキュリティ面など、ゴミ箱の設置には解決すべきさまざまな問題があります。観光立国を目指す日本では、ゴミ箱の新設だけではなく、観光客向けにマナー向上を呼び掛ける活動などにも、力を入れて行く必要があるかもしれませんね。
(Hint-Pot編集部)