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「全然想定していなかった」 オーストラリア人が20年以上ぶりの再訪で驚いた日本の光景とは
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日本が世界から評価されるのには、理由が多々あります。東京を観光中だったオーストラリア人の親子3人に話を伺うと、20年以上ぶりの再訪日となった母、初めて日本へやって来た子どもたちには、それぞれ驚いた日本の光景があるそうです。いったい、何だったのでしょうか。
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二十数年ぶりの再訪は、子どもたちと一緒に
オーストラリア最大の都市・シドニーから日本へやってきた、グレースさん親子。母のグレースさんにとっては二十数年ぶりの訪日で、子どもたちのサラさんとジョシュさんにとっては初めての日本です。
「息子が大きな試験を終えたあとで、そのお祝いとして日本へ来ました」
3週間の予定だという今回の旅は、広島からスタート。新幹線を乗り継ぎながら、大阪や京都など各地を観光し、東京に滞在しているところでした。
グレースさんによると、息子のジョシュさんは幼い頃から、日本のポップカルチャーや文化が好きだったそう。さらに、3人とも日本の食文化や歴史に興味があるといいます。
「京都では、二条城や平安神宮、あと伏見稲荷が良かったです。京都は、細い道がたくさんあって、車と人がうまく共存している街並みも興味深かったです」と、娘のサラさんはすっかり京都が気に入った様子でした。
再訪日の母が感じた、約20年前との変化とは
グレースさんは、この20年以上前と現在で、日本がいかに変化したのかに注目します。
「インフラが整って、さらに発展して、街がオープンになったなと感じました。以前よりもずっと観光しやすくなりました」
そんなグレースさんのコメントに、サラさんが合いの手を入れます。
「こんなにも英語の表示があるんだと驚きました。全然想定していなかったです。どこに行っても英語で書いてあるから、すごく移動しやすかった!」
そう話すサラさんの横で、うなずきながらグレースさんもさらに続けます。
「確かに。それは前回に私が来たときとの大きな違いだと思います。こんなに看板に英語が併記されていることはなかったんじゃないかしら。オリンピックの影響? シドニーは、2000年に開催したオリンピックを機にいろんなものの値段が上がって困ったのだけど、日本にはこんな変化があったのね」
初めての日本で驚き「人が多くて混みあっていても…」
日本政府観光局によると、2024年1月から9月までに日本を訪れた外国人旅行者は累計2688万人で2023年通年累計の約2500万人を上回りました。今年1月にJTBが発表した2025年の年間旅行動向の見通しは、訪日外国人が初めて4000万人台になる見込みです。
年々、増加する外国人観光客が「日本が美しい」と評価する理由のひとつに、ゴミが落ちていないことがよく挙げられます。日本人のゴミに対するマナー意識の高さに驚く旅行者は少なくありません。サラさんもそのひとりのようです。
「大阪の中心地は本当に人があふれていました。街中であれほど多くの人を見たのは、初めてです。人が多くて、混みあっていて、すごくにぎやかで……。東京に来て、少しほっとしています(笑)。でも、あんなに混んでいても、ゴミひとつ落ちていないのが驚きです」
サラさんは、賑わう大阪や東京のような大都市に圧倒されながらも、街中にゴミが落ちていない光景に、思わず目を疑ったようです。
日本の変化や魅力を、それぞれの視点で敏感に感じ取っているグレースさん親子。残りの滞在でも、3人にとって忘れられない思い出を作って帰ってほしいですね。
(Hint-Pot編集部)