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「令和の男子はこれだぞ!」 小学5年生がミシンで縫った“本格派バッグ”にネット脱帽 「学校でやった」と料理や掃除もいとわずに…「生きていくのに必要な家事」

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著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

小5男児が「暇だから」作ったバッグに驚嘆【写真提供:本人】
小5男児が「暇だから」作ったバッグに驚嘆【写真提供:本人】

 インフルエンザの学級閉鎖で学校が休みになった小学5年生の男の子が「暇だから」と作ったものが、SNSで反響を呼びました。しかも、学校で習ったばかりのミシンを駆使して丁寧に仕上げて……。普段から、料理もお掃除もいとわずにやってくれるそうです。「令和の男子はこれだぞ!」。3人の男児を育てるお母さんにお話をおうかがいしました。

 ◇ ◇ ◇

おばあちゃんは「息子が自分でやると言うので、指示と見守りだけにしたそうです」

 緑色の生地で恐竜のキャラクターが散りばめられたポップなトートバッグ。取っ手は水色の鮮やかなカラーリングです。裏地の幾何学模様もセンスがあふれています。それにしても、しっかりした手仕事が感じられます。

「うちの長男が学級閉鎖で暇だからとミシンで作りました。え??すご。リバーシブルだそうです。(ばーちゃんが監修はしたそうですが手は出さなかったそう)
令和の男子はこれだぞ!」

 ツイッター(X)の投稿者は、はるはれ(@haruurarahare)さん。40代で、小学5年生、2年生、年長さんの3人兄弟の母親です。5人家族で仲良く暮らしていて、「近距離の場所に私の両親が住んでいます」と教えてくれました。

「インフルエンザの学級閉鎖によりお休みとなりました。突然のことだったので、先生もあまり課題など準備できず各自自主学習ということでしたが、あまり勉強も気乗りしなかったようです」。そんなご長男は“欲しいものを自分で作ろう”とひらめいたそう。大ブームのポケモンカードを入れて友達の家に遊びに行くために、今回のバッグを作ったとのことです。

 普段からミシン作業に取り組んでいるのでしょうか?

「長男の裁縫経験は、ほぼ学校の家庭科のみのレベルです。ミシン経験についても、『学校の授業でエプロンを作ったよ』という程度で、特に家でやったことはありませんでした。

 お世辞にも器用とは言えない子で、手縫いの課題を見た時には『裁縫は向いてなさそうだなぁ~』と思ったことがあります」

 ちなみに、はるはれさんのお宅にあるミシンは「ジャノメ(蛇の目ミシン)」の1台。サンリオとのコラボミシンだそうで、「私の従姉妹のもので、16年前ほど前に購入したものになります」と言います。

 高い完成度に、家族みんながびっくり。「母として、よく作れたなぁ~と思いました。まさか、祖母と一緒にバックを作っているとは想像していませんでしたので、驚きました。きれいに縫えた点もですが、何より丁寧に作ったなというのが見て取れました」とほれぼれしています。

 おばあちゃんの功績も大きかったようです。「祖母は『2時間横に付きっきりで教えて、すごく疲れました』ということです。手伝った方がはるかに早いところを、息子が自分でやると言うので、指示と見守りだけにしたそうです。裁縫が得意な祖母からすれば、縫うだけなら数十分で終わったでしょうから、その苦労は大きかったでしょうね(笑)」。こういう時はついつい“自分がやる”と言ってしまいそうですが、熱意を持って取り組む孫を見守りながら、根気強くアドバイスを送ったおばあちゃんにも拍手です。

 投稿も大反響で、5.8万件の“いいね”、2300件以上のリポストを集めています。「なんて出来る男の子でしょう!!」「デザイン天才やん」「40代、2児の母の私より上手いです 息子さんすごい」「凄すぎて言葉が出ません」「え、コレほんまに凄い!羨ましいです」「令和男子の中でもお手本すぎる」など、驚嘆する人が続出。

 それにやはり、監修に徹したおばあちゃんの姿勢に対しても、「すごい! 見てただけのばあちゃんもすごい!」「息子君も凄いですが 見守りだけし手は出さなかったばあちゃん偉い!」と、絶賛の声が寄せられています。

 大バズリを受けて、ご長男は鼻高々だそうで、「本人は、こんなにたくさんの方に見ていただけていいねをつけてもらって大喜びです! もともと、自己肯定感は高い子なのですが、今は有頂天ですね! さっそくポケモンカードを入れて近所の友達の家に遊びに行っています。これ作ったんだけど、ママがXに投稿したらバズって~と自慢しているようです。今回のバズったことにより、裁縫面白いかもとなっていますし、SNSの利用についての勉強にもつなげています」。学ぶこともたくさんあったそうです。

「役割分担の境目が曖昧な今だからこそ、男女差をつけずになんでも挑戦する子になってほしい」

 はるはれさんは、長男の普段の様子についても投稿で紹介。「ちなみに得意とかじゃなく『学校でやったし』ということで…コレを理由にカレーも作るし、掃除もします。卵料理とウィンナー焼いて弟に食べさせるくらい出来ます。俺やったことないからさーと誰かに丸投げの昭和平成の男性、令和の小学生すげーぞ!!」と綴っています。

 家事や料理もこなす“令和の男子像”についてお考えをお聞きしました。

「長男は、料理については、家庭で『お手伝い』を小さい頃からしてくれました。卵料理をきれいには作れなくても、食べれる程度には作れます。他にもカレーは、空手教室の合宿などで『子どもだけでとにかく作ってみる』という経験をしているので、できます。

 我が家には他に2人子どもがいますが、弟たちも『お兄ちゃんのすること』をまねしたいようで、競っていろいろやってくれます。

 私は42歳ですが、子どものころは、まだ昭和1桁世代も同居現役でしたので『男は台所に立つな!』みたいなことを言っていましたが……。平成を育ってきた夫(44)も、家庭のことはなんでもしてくれます。そういった『家のことをするお父さん』を見て育っているので、これは女の人の仕事という先入観は少ないように感じます。

 私は姉妹で育って、男女差がありませんでした。夫は兄弟で育ち、やはり男女差をつけることなく育っています。これは女の子がやること、男の子がやること、と育っていないので、生きていくのに必要な家事だと思っています。

 役割分担の境目が曖昧な今だからこそ、男女差をつけずになんでも挑戦する子になってほしいです」。子育てに関する誠実なメッセージを寄せてくれました。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)