初めての料理は、食べ方がわからずに戸惑うこともあります。アメリカのメジャーリーグ（MLB）の東京開幕シリーズ、ロサンゼルス・ドジャース対シカゴ・カブス戦を取材するために、多くの関係者が来日しました。報道陣のなかには、忙しい仕事の合間を縫い、日本の食べ物を満喫する人も。そうしたなかある日本食をめぐり、大きな注目が集まっています。

　◇　◇　◇

「つゆつけずにいくとは通だねぇ」

　アメリカ・イリノイ州の地元局マーキースポーツ・ネットワークで、試合実況などを務めるアレックス・コーエンさん。過去にも日本で取材経験があり、今回の訪日でもお気に入りの“日本の味”を堪能し、Xに投稿しています。

　滞在初日の13日には、同行したカメラマンのスコット・シャノンさんが、コンビニエンスストアで購入したざるそばを食べている動画を投稿。そばつゆをつけず食べる様子に、日本人から「つゆつけずにいくとは通だねぇ」とコメントが寄せられました。

　すると、コーエンさんは「『そば通』は旅の終わりまでに、スコット・シャノンのプロフィールに加えられる予定です！」とコメントの翻訳画面を添えて、ユーモラスにポスト。その後、シャノンさんのXアカウントのプロフィールには、最初に「“Soba connoisseur”（そば通）」と記載されています。

コンビニの公式Xが反応？

　そうしたなか、シャノンさんが豪快に食べていたそばを販売する、セブン-イレブンが14日の午後6時過ぎに、公式Xアカウント（@711SEJ）で動画を投稿。「海外からのお客様のために、今日は『ざるそば』の食べ方をご紹介します」と、解説つきで紹介しました。これに気づいたコーエンさんは、15日の朝、引用リポストで敬意を表します。

「もしこれが、数日前に私が投稿した@ScottyChagsの動画への反応なら、私はそのサブツイート（空リプ。直接的にメンションを飛ばさずに言及するポストのこと）を全面的に尊敬し、称賛します」

　同社の投稿が、シャノンさんの食べ方によるものかは不明ですが、多くの人がそうだと確信しているようです。リプライ（返信）には、「これは間違いなくあなたの投稿への返信です」「呼ばれているよ!!」「それがいつもの日本のサービスだよ」などの声が。

　また、「あれはあれで粋なのですよ」「いやいや　あれは、あれで　なかなかワイルドでしたよ」「東京ドームの観客はスコットさんに、もう一度そばを食べてほしいと思っています」「もう一度試して、本来の味を楽しんでください」などの声が寄せられました。

「私たちは、あなたの声をはっきりと聞きました」

　シャノンさんの“そばリベンジ”に期待の声が上がるなか、15日の夕方、コーエンさんはセブン-イレブン公式Xへのメンションを添えて動画を投稿。

　そこには先日と同じそばを前にした、シャノンさんが映っています。コーエンさんと話しながら、公式の紹介通りに麺をほぐし、そばつゆを器に入れました。ワサビの使い方だけは、日本語の説明だけだったせいか、「わからないな……」と袋のまま放置。

　しかし、刻み海苔は動画の通りに散らし、薬味のネギも投入。麺をつゆにつけて、食べることができました。コーエンさんに「味は違う？」と聞かれると、「うん」と笑顔でうなずきます。

　このコーエンさんの投稿に対し、シャノンさんは完食したそばの写真を添えてリプライ。「そばレビュー、パート2完了！」とコメントしています。2人のやりとりに「あなたたちは間違いなく、そば通です」との声が上がりました。

（Hint-Pot編集部）