カルチャー
「悲しい気持ちになりました」 人気観光地を満喫のオーストラリア人 「日本にもこういう場所が…」とギャップを感じた光景とは
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先進性を感じる都会の風景や美しい自然など、魅力的な観光スポットに事欠かない日本。世界中から訪れる外国人観光客は、短い滞在期間でも多くの街へ足を運んでいます。ただ、すべての訪問先が華やかな場所とは限りません。スキー旅行で日本を訪れたオーストラリア人2人組は、各地を満喫するなかで悲しい気持ちになった光景があるそう。いったい、どんなものを目にしたのでしょうか。
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世界的な人気観光スポットを満喫
オーストラリア第二の都市・メルボルンからやってきたジャレッドさんとカールさん。スノーボードが大好きなカールさんのリクエストで、北海道の札幌からニセコ、函館、さらに宮城県の仙台や蔵王、長野県の野沢と、日本各地の雪山をめぐる旅を楽しんでいます。
世界的に高く評価されているニセコでパウダースノーを堪能しただけでなく、北海道では「世界三大夜景」と称される函館山からの夜景や、「さっぽろ雪まつり」を満喫。さらに、全国区の人気を誇るローカルフードも味わいました。
「札幌で食べたスープカレー。うーん、アメージング! メルボルンにもスープカレーを出すお店があるのですが、違う味に感じました」と、日本ならではのカレーが印象に残ったようです。
「平日の夕方で、にぎわっていてもいい時間帯」
北海道だけでなく、新幹線や電車を乗り継いで各地をめぐったふたり。蔵王でも、温泉や「宮城蔵王キツネ村」など、さまざまな場所を楽しみました。ふたりは、多くの人でにぎわう観光エリアを満喫する一方で、思いがけない光景も目にしたそう。
東北地方を回る旅の途中で「街が閑散としていて、人がいなくて、店のシャッターが閉まっている空間に出合いました」と、伏し目がちに語り出したジャレッドさん。それまで見てきた日本の姿と、大きなギャップを感じたといいます。
「平日の夕方で、にぎわっていてもいい時間帯です。都市との落差がすごすぎて……。かつて店があったのに、今はすべて閉まっている光景を見て悲しい気持ちになりましたし、日本にもこういう場所があるんだなという驚きを覚えました」
中小企業庁が2021年度に発表した「商店街実態調査」によると、商店街の最近の景況は「繁栄している(繁栄の兆しがある含む)」が、前回の調査時よりも1.6%減少しています。また、商店街への来街者数(調査時点から3年前との比較)は、「減った」と回答した商店街が13.7%も増加しており、街の先行きに不安を抱える商店主も多いようです。
シャッター通りに遭遇して、華やかな観光地との落差を感じたふたりですが、日本のいろいろな面が見られたと前向きにとらえている様子。残りの滞在で、さらに楽しい思い出をたくさん作ってもらいたいですね。
(Hint-Pot編集部)