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妊娠で変化した容姿、夫の発言に「一人で泣いた」 ショック受けた妻に届いたエール、まさかの“大喜利”展開に「感謝でいっぱい」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

妊婦の体の変化については周囲の理解が求められている(写真はイメージ)【写真:写真AC】
妊婦の体の変化については周囲の理解が求められている(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 妊娠して赤ちゃんがお腹の中で育っていくと、自然と体重が増え、体形も変化していきます。妊婦さんの体の状態については、周囲の理解を深めていきたいものです。パートナーである夫から、容姿についてきついことを言われてしまい……。「一人で泣いた」。SNSでの報告が反響を呼びました。改めて夫婦で話し合い、大事なことを確認し合って、前を向いて一緒に歩き出したそうです。当事者の女性に話を聞きました。

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「赤ちゃんのためにそれだけ頑張っている証拠」 励ましの言葉が殺到

「旦那に妊娠中太ったこといじられて、仕方の無いことだし辞めてって何回も言ってるのに辞めてくれなくて、一人で泣いた 週数相当の大きさだし体重指摘されてる訳でもないのにさ。謝ってくれたけど『パートナーが大きくなっていくのこんなきついとは思わんやった』とか言われて悲しい」

 X(ツイッター)に投稿したのは、めめっち 27w 初マタ(@ktri6262)さん。「私と夫はアラサーで夫が4個年上です。不妊治療の末、9月初旬に1人目出産予定です」と言います。めめっちさんはまず、「話し合いをした後に、夫はたまたまXのおすすめで流れてきた私のポストを見たらしく、その後も反省した様子でした」と前置きをします。そのうえで、今回の出来事について教えてくれました。

 ショックを受けてしまった夫の発言。「容姿についていじられるのは、最初は笑ってごまかし、流すことはできますが、何度も自分が気にしていることを言われるのは悲しいです。生まれてくる子どもにも容姿についてのデリカシーがない発言をして傷付けてしまうんじゃないかと不安になりました」。もしこのままの状況が続いてしまっては、相手を大切にする思いやりの気持ちが続かなくなり、夫婦関係に亀裂が入ってしまうーー。めめっちさんはその可能性を危惧したそうです。「また、妊娠中はホルモンバランスや内臓の位置、体質などが変わるため、食欲や容姿の変化が必ず伴うということを勉強不足な点が問題と考えられます」。夫の理解が進むよう、行動に移しました。

 Xにポストした翌朝、一人で助産師外来に行って夫のことについて相談。その夜に、夫婦で3時間ほど話し合いをしたそうです。「お互いの意見を伝えました。夫は改めて謝罪して、猛反省していました。産婦人科のパンフレットの適正な体重増加についての資料を見せて、異常な体重増加ではないことを理解してもらいました」。

 さらに夫婦で約束事を決めます。「『妊娠中や産後も今後容姿についてはいじらない』『妊娠についての勉強・理解を深める』『妊婦健診に可能な限り付き添ってもらう』『子どもにも容姿については言わない』などの話でまとまりました」とのことです。

 投稿は3.3万件以上のリポストを集める大反響。「赤ちゃんのためにそれだけ頑張っている証拠」「たくさんの人が、あなたの痛みに共感してるはずです。どうか一人で抱え込まないでくださいね」など、エールの声がたくさん届きました。

 また、さまざまな職業や立場の人から、ちょっとユニークなコメントも多く寄せられました。例えば、「保育士です。イヤイヤ期の五歳児30名向かわせます」「産婦人科医です。旦那さんのお口を縫う(物理)事ができますので、必要でしたらお声がけください」「私看護師なんですが、採血の際新人3人くらい連れてきて練習台にしてもいいですかね?」「離島が好きです。島流しにちょうど良い島を知ってます」といった具合です。“対処法”をそれぞれの人がユーモラスに伝える内容で、「慰めるのが、旦那への処置方法の大喜利になってて、みんな優しいな、と思ったwwwwww」といった声もありました。

 想定外だった“大喜利状態”のコメント欄。めめっちさんは「まさかこんなに拡散されるとは思わなくて驚きました。ですが、皆様の拡散のおかげで夫が偶然ポストを発見し、さらに反省したようでポストしてよかったと思いました。へこんでいましたが、いつの間にか大喜利が開催されていて、ネタなのは分かっているので気分転換になりました。こんな愚痴ポストにたくさん反応してくださり、全てに返信できなくて申し訳ないのですが皆様本当にありがとうございます」と話します。

 初めての妊娠。「体重が増えることで、好きな服が着れなくなったり、体が重くなったり、自分でも戸惑うくらい身体の変化があって驚きました。お腹が特に大きくなるので靴下が履きにくくなったり、階段が見えなくて転びそうになったりなど日常でも変化がありました。また、普段生活していて悪阻を乗り越えても、子宮が大きくなるにつれ内臓が圧迫されるため、胃もたれ・胸焼け・痔など症状があったり、すぐに息切れしやすく疲れやすかったりとマイナートラブルを毎日抱えています。ホルモンバランスの影響でメンタルが不安定でささいなことでも涙が出ることもあります」。リアルな実感について明かします。

 世の中に伝えたいメッセージとして、「通勤や仕事がつらいと感じることはよくありますが、退職すると復職が難しかったり、手当がなくなったりするので、無理して勤務する妊婦さんはたくさんいらっしゃると思います。だからこそ、身体的、精神的、経済的にも家族の協力が必要不可欠なので、奥さんが妊娠中なら、妊娠や子育てについて勉強して多方面で支えてあげてほしいです。具体的には仕事や家事は無理させない、一緒に妊婦健診や両親学級に行く、子育てアプリやベビーグッズを見るなどがとてもうれしいです。最後に、これは欲を言えばですが、出生数が初の70万人割れというニュースを見たので、もっと不妊治療や妊娠、子育てに対して政府が大きく動いてほしいと思います。自分の子どもの未来のためにも改めて選挙に行かないと、と強く思いました!」と教えてくれました。

 めめっちさんは普段の生活においても、人々の優しさに助けられることが多くあるそうです。「今回のポストで見ず知らずの私を励ましてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。普段の生活では、いつも電車で席を譲ってくださる方や優しく声がけしてくださる方がいらっしゃいます。この場を借りて感謝申し上げます」と話しています。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)