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「黒なら大丈夫と思っていませんか?」 男性の略式喪服の正しい着こなし方 葬儀社が伝えるマナーとは
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突然の訃報を受けて葬儀に参列することになったとき、「何を着ていけば良いのだろう」と迷った経験はありませんか。男性の場合、「とにかく黒なら大丈夫」と思ってしまいがちですが、実は葬儀での服装には細かなマナーがあります。神奈川県の葬儀社・杉浦本店は公式TikTokアカウント(sugiurahonten)で、男性の正しい略式喪服について解説。マナーについて「知らなかった」との声も上がっています。
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男性の略式喪服は「控えめで目立たない」が基本原則
葬儀という厳粛な場では、故人を偲び、遺族の気持ちに寄り添うことが何より大切です。そのため、服装も華美にならず、場の雰囲気を損なわないよう配慮する必要があります。
同社は「葬儀のときの服、本当に合っていますか? とくに喪服がないとき黒なら大丈夫と思っていませんか?」と問いかけ、急な弔問や三回忌以降の法要などで一般の男性参列者が着る「略式喪服」について、詳しく解説しています。
まず大前提として、男性の葬儀での服装はスーツが基本になります。しかし、どんなスーツでも良いわけではありません。以下のポイントを押さえることが重要です。
1. スーツの色と素材
色は黒・紺・グレーの無地を選びましょう。ストライプなどの柄が入っているものや、光沢のある素材は避けることが大切です。無地でマットな質感のものが、葬儀の場にふさわしいとされています。
2. シャツは白の無地が鉄則
中に着るシャツは白の無地を選びます。ボタンダウンや色付きシャツなどは「派手な印象を与えてしまうので好ましくありません」と、専門家は指摘。シンプルで控えめなものを選ぶことが、故人への敬意につながります。
3. ネクタイは光沢のない黒を
ネクタイは黒の無地で、光沢のないものを選ぶのがポイントです。柄やロゴが入ったものは、ふさわしくありません。また、「ネクタイピンははずすのも一般的」とされており、装飾を控えめにすることが求められます。
4. 靴選びも重要なポイント
足元には、つま先に何も装飾がされていない「プレーントゥ」か、靴の甲の部分に一直線の切り替えが入った「ストレートチップ」のもので、紐付きのものを選びましょう。ローファーやスニーカーといったカジュアルな靴や、エナメル素材のものは避けたほうが良いとされています。
葬儀は故人を偲ぶ場であり、参列者の服装に注目が集まるのは好ましくありません。「場の雰囲気に合わせて“目立たない”のが一番のマナーです」と、同社は呼びかけています。動画のコメント欄には、「勉強になった」「ネクタイピンもはずすの知らなかったです」などの声が寄せられました。
あまり着慣れない略式喪服ですが、いざというときに慌てないよう、事前に適切な服装を準備しておくことが大人のマナー。細部への配慮が、故人への最後の敬意を表すことになるといえるでしょう。
(Hint-Pot編集部)