日本を訪れる外国人観光客が驚くのは、料理のおいしさだけではありません。食事の場面で感じる細やかな気配りや、衛生面への配慮……多くの人を感動させています。外国人観光客に日本食を体験してもらいながら、日本の印象をインタビューするYouTubeチャンネル「日本食冒険記Tokyo Food Adventures」。アメリカ人カップルは、老舗すき焼き店で、日本では当たり前のあるサービスに改めて気づき、その良さを実感しました。いったい、どのような習慣だったのでしょうか。

　◇　◇　◇

刺身に夢中で気づけなかった食事前のマナー

　アメリカ・フロリダ州からやってきた、看護師のニックさんと、航空会社で働いているベイリーさん。ベイリーさんは3回目の訪日で、初来日のニックさんに日本の魅力を紹介したいと張り切っています。

　今回、ふたりはDaisukeさんの案内で、老舗すき焼き店を訪れました。席に着き、まずは前菜として提供されたのは新鮮な刺身。目の前に並んだ色鮮やかな海の幸に、ふたりは目を輝かせました。

　箸を手に取り、さっそく刺身を味わうニックさんとベイリーさん。新鮮でおいしい海鮮に舌鼓を打つふたりを見て、Daisukeさんはあることを思い出します。

「おしぼりで手を拭いてって言い忘れた！」

　ベイリーさんも「わぁ忘れてた！」と、はっとした表情を見せました。Daisukeさんが「忘れてごめんね！ 普通は食事前におしぼりで手を拭くんだ！」とフォローしますが、ベイリーさんは申し訳なさそうに「ごめんなさい、私たちアメリカ人だから」と言いました。

　Daisukeさんが「僕が言い忘れてた、ごめん！」と謝ると、「大丈夫、大丈夫」と笑顔を見せながら手を拭くふたり。ニックさんは「おしぼり良いね！」と、改めてその良さを実感した様子です。

「食事の最初に気づいてよかった！　手を拭かずに食べ始めちゃってごめんなさい！」と、少し照れたように話すベイリーさん。するとニックさんは「アメリカ人は不潔だと思われるかも（笑）」と冗談を交えつつ笑い、Daisukeさんが「僕のミスだよ（笑）」と再び優しくフォローしていました。

　おしぼりで手を清潔にしてから食事を楽しむという習慣。日本人にとっては当たり前の光景ですが、海外では必ずしも一般的ではありません。食事の際に紙ナプキンすら置いていない……といった国や地域も少なくないでしょう。

　おしぼりは単に手を拭くためのものではなく、日本の「おもてなし」の心を象徴するサービスのひとつ。日本の衛生面への配慮と、快適に食事を楽しんでもらいたいという気持ちに、ふたりも感激した様子でした。

　動画のコメント欄には「日本をたくさん楽しんでください！」「日本を好きになってくれてうれしいよ」「また日本に来てくださいね」といった、温かい声が寄せられています。

（Hint-Pot編集部）