Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

カルチャー

「ヨーロッパでは絶対に座ろうと思わない」→「日本なら大丈夫」 アルゼンチン人が感銘を受けた、“次の人への思いやり”を感じた場所とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

アルゼンチンから来た(左から)アダンさんとマリアさん【写真:Hint-Pot編集部】
アルゼンチンから来た(左から)アダンさんとマリアさん【写真:Hint-Pot編集部】

 日本を訪れる外国人観光客が、街の清潔さや快適さに驚くことは少なくありません。整備された公共空間や、細部にまで行き届いた配慮は大きな安心材料となっています。アルゼンチンから初めて日本を訪れたカップルも、ある場所で日本の素晴らしさを実感したといいます。いったい、どんなことに感動したのでしょうか。

 ◇ ◇ ◇

3週間かけて日本各地をめぐる

 アルゼンチン人のマリアさんとアダンさん。ふたりとも、日本へ来るのは初めてです。3週間の滞在を予定していて、東京や京都をはじめ11都市をめぐります。

「僕は白川郷が一番良かった。ほかでは見られない景色だし、とても気に入ったよ」とアダンさん。マリアさんは「私は金沢かなぁ。庭がきれいだったし。あと姫路城と永平寺も捨てがたい」と笑顔でこれまでの旅を振り返ります。

 長旅の最中、日本人の他者に対するリスペクトに感銘を受けたというふたり。「他人を思いやるから、簡単にゴミを捨てないし、汚くもしない」とアダンさんは考察します。

「みんながきれいに使っているからでしょ?」

 一方、マリアさんが日本人の公共意識の高さに、とくに驚いたポイントは、トイレの清潔さでした。

「ヨーロッパやほかの地域であっても、公共のトイレでは絶対に便座に座ろうとは思わないわ。でも、日本なら大丈夫。だって、きれいだって知っているから。これも次の人が嫌な気持ちをしないように、みんながきれいに使っているからでしょ?」

 日本のトイレ文化は、世界的に見ても特異なものです。公共トイレが無料で使えるだけでなく、清潔に保たれ、トイレットペーパーが標準装備されていることは、多くの国では当たり前ではありません。

 海外では、公共トイレが有料だったり、清潔さに問題があったり、そもそも数が少なかったりすることが一般的です。日本のように、どこでも安心してトイレが使えることは、旅行者にとって魅力的に映るようです。

 マリアさんの言う通り、トイレの清潔さも、日本人の「次の人のことを考える」という思いやりの文化の表れなのかもしれません。残りの滞在期間も、ふたりには日本での素敵な体験をたくさん重ねてほしいですね。

(Hint-Pot編集部)