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「日本ではあまり英語を使わなかった」 アルゼンチン人が感激 「親切さとリスペクト」を感じた日本人の行動とは
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日本人のおもてなしの心と親切な対応は、世界中から訪れる観光客に感動を与えています。地球のほぼ裏側に位置するアルゼンチンから長時間の旅路を経て、初めて日本を訪れたカップル。3週間の旅を通じて、日本人のある姿に感銘を受けたといいます。いったい、どんな姿だったのでしょうか。
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30時間かけた長旅 アニメがきっかけで日本に興味
初めて日本を訪れている、アルゼンチン人のマリアさんとアダンさん。「来るのに30時間かかったから、本当に遠かったよ……」とアダンさんは笑います。そんな遠く離れた日本を、ふたりが旅行先に選んだのは、趣味がきっかけでした。
「アニメを通じて、日本に興味があったんだ。コロナ禍で『進撃の巨人』や『NARUTO-ナルト-』『鬼滅の刃』といった作品を観る機会があって。アニメには詳しくないけれど、日本に親しみが湧いたの」
3週間の滞在中、京都や姫路、大阪、奈良、金沢、高山、福井、長野、東京を回ってきたふたり。最後に日光や鎌倉を訪れる予定と、盛りだくさんです。充実した旅のなか、それぞれお気に入りの場所もできたようです。
「僕は白川郷が一番良かった。ほかでは見られない景色だし、とても気に入ったよ」とアダンさん。マリアさんは「私は金沢かなぁ。庭がきれいだったし。あと、姫路城と永平寺も捨てがたい」とうれしそうに話します。
「『大丈夫?』って声をかけてくれる」
滞在中、マリアさんはとくに印象深いことがあったそうです。
「際立っているのは、人の親切さとリスペクトだと思う。スマートフォンを見て『どうしようか……』ってちょっと道に迷っているだけで、すぐに誰かが近づいてきて『大丈夫?』って声をかけてくれたわ」
東京都産業労働局が2024年に実施した「国・地域別外国人旅行者行動特性調査」では、項目別満足度の「おもてなし」について、70%以上が「満足」と回答しています。道に迷っている観光客に声をかけたり、言葉の壁があっても身振り手振りで助けようとしたりする日本人の姿は、多くの訪日外国人の記憶に残っているようです。
「日本ではあまり英語を使わなかったけど、意思疎通は全然問題なかったわ。アルゼンチンは英語を話す人の割合が多くないから、日本に来て英語で通そうとは思っていなかったの。いくつか日本語のフレーズを覚えてきたから、それを応用して、あとはジェスチャーでみんなわかってくれるし」
マリアさんは、日本でのコミュニケーションに難を感じることなく工夫しながら、快適に旅を楽しめたようです。
長旅を経て訪れた日本で、たくさんの思い出を作っているマリアさんとアダンさん。残りの旅でも、日本の魅力を存分に感じてほしいですね。
(Hint-Pot編集部)
