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「イタリアではあまり整備されていません」 イタリア人が日本で印象に残った光景 留学中に気に入った場所とは
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古都ならではの歴史的な街並みから、雄大な自然の景色まで、日本には外国人を魅了する絶景が数多く存在します。半年間、日本で留学生活を送ったイタリア人女性は、母国では見ない、日本ではよくある光景に心を奪われましたといいます。いったい、どんな場所だったのでしょうか。
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交換留学で日本へ 卒論は黒澤明監督の『蜘蛛巣城』
イタリア中部の東海岸に位置するペスカーラ出身で、現在はペルージャで勉強中のジョルジアさん。ペルージャ外国人大学で日本語を学び、3年前からは剣道も始めるほど、日本が大好きです。
日本語を学ぼうと思ったきっかけは、日本文化への強い関心でした。そのため大学の卒業論文も、日本の映画に関わるテーマを選んだそうです。
「日本の文学が好きで、とくに太宰治の作品が大好きです。また日本の映画にも興味があって、卒論は黒澤明監督の『蜘蛛巣城』について書きました」
そんなジョルジアさんが、日本を初めて訪れたのは、2025年3月。大学の単位として組み込まれた交換留学プログラムに参加し、京都産業大学の交換留学生として6か月ほど滞在しました。
「英語の授業もありましたが、日本語の文法、漢字、会話を学びました。それから、日本の能や歌舞伎などの伝統芸能に触れる機会もありました。ふだんは公園などに行って、自然によく触れていましたよ」
母国とは違う、整備された川沿いの道
ジョルジアさんが日本で最も印象に残っているのは、留学中に過ごした鴨川の光景だそう。なかでも気に入ったのは、何の変哲もない川沿いの散歩道だといいます。
「自転車用の道も日本にはあるし、鴨川では夜でも多くの若い人々が集まって、川の近くで待ち合わせて散歩をしています。日本人とみんなで一緒に過ごすのはとても楽しいことでした」
川沿いの遊歩道が市民の憩いの場として機能している日本の環境は、ジョルジアさんにとって新鮮な驚きだったようです。
「イタリアの川は、一般的に散歩をするようには、あまり整備されていません。それに、散歩をするときは海や山に行くことが多いと思います」
街中でも自然と融合しながら、環境整備が整っている日本。鴨川沿いを散歩した日本での思い出は、ジョルジアさんにとって大切な宝物のひとつになったようです。
(Hint-Pot編集部)