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「神社に行ったときに多かったの」→「そういう伝統があるのね」 イタリア人が旅の途中で遭遇 「めぐり合えてうれしい」と感動した日本の文化とは
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初めて訪れる外国人の心にも響く、日本の伝統文化。季節によってさまざまな風習があり、ある時季にしか見られないものも数多く存在します。イタリアから初訪日したカップルも、神社めぐりの最中に思いがけない光景と出合い、感激していました。いったい、どんな瞬間を目にしたのでしょうか。
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神社と自然を求めて日本へ 15日間で広島から東京まで
フランチェスカさんとファビオさんは、イタリアの首都・ローマから初めての訪日。15日間の旅を満喫中です。すでに新幹線やバスを使って大阪、京都、広島、高山、金沢などをめぐっており、最後に東京で5日間ほど過ごしています。
「自然が美しい国だと聞いたから、日本を旅行先に選んだの。あとは新しい文化、新しい世界が見たかったから、神社めぐりがしたいと思って」
フランチェスカさんに続き、ファビオさんも訪れた各地を振り返り、「ここまでで一番印象に残っているのは金沢。街がとても美しかった。あと、宮島も最高だったね。船で島に向かっていくときに、神社がどんどん姿を現して近くなってきて、なんともいえない素晴らしい景色だった」
期待していた通り、日本の自然美に心を打たれた様子でした。そんなふたりは、東京の神社を訪れた際、特別な光景に遭遇しました。
「東京で神社に行ったときに、着物を着ている子どもたちが多かったの」
それは、日本の伝統行事である七五三でした。子どもの健やかな成長を祝う日本の年中行事で、起源は平安時代にまでさかのぼります。江戸時代に庶民の間でも行われるようになり、明治以降に全国へ普及しました。現在では11月15日前後に、晴れ着を着た子どもたちが家族とともに神社を訪れる姿が、各地で見られます。
「なるほど、そういう伝統があるのね。ちょうどその瞬間にめぐり合えたことはうれしかったね」
フランチェスカさんは、偶然出合った日本の伝統文化に喜びを隠せない様子でした。海外にも成長を祝う儀式は存在しますが、思春期の宗教的通過儀礼の様相を呈しているものが多く、日本の七五三のように幼少期の成長を段階的に祝う形式は、世界的にもユニークです。
思いがけず目にした、日本の伝統を受け継いだ晴れ姿の子どもたち。日本ならではの文化の豊かさを感じてくれるといいですね。
(Hint-Pot編集部)
