日本を訪れる多くの外国人が驚くのが、街の清潔さや治安の良さ。日本人にとっては当たり前でも、その光景に深く心を打たれるようです。初めて日本を訪れたイタリア人女性も、そうした日本の特性に感銘を受けたひとり。とくに印象に残っているのは、都会で目の当たりにした意外な光景でした。いったい、どんなことがあったのでしょうか。

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日本文学に興味　剣道にも挑戦

　イタリア・ペスカーラ出身のジョルジア・カンデローロさん。今年3月、念願だった日本への初訪問を果たしました。大学の交換留学プログラムに参加し、京都にある大学で日本文化などを学ぶことになったのです。

　日本への興味は、文学作品との出合いから始まりました。ジョルジアさんはこう振り返ります。

「日本の文学がとても好きで、日本語を勉強し始めました。ペルージャに来てからは剣道にも挑戦しています」

　訪日前から日本文化への理解を深めていたジョルジアさんでしたが、実際に訪れた日本では、想像をはるかに超える体験が待っていました。

新宿で感じた意外な静けさに驚き

　京都での留学生活を始める前、ジョルジアさんは東京観光を満喫。そこでは、予想外の光景を目の当たりにしました。「新宿でたくさんの人がいても、静かなことに感動しました」と当時を振り返ります。

　東京のなかでも、とくに多くの人々が行き交う街として有名な新宿。にもかかわらず、ジョルジアさんは、落ち着いた雰囲気が保たれていたと感じました。「静かで、平和で、落ち着いていました。街が非常に整っていて、驚きました」と感動を口にします。

　人口密度の高い都市部でも、秩序と静けさが保たれているところが見られる日本の光景。それは、イタリアから訪れたジョルジアさんにとって、うれしい発見だったようです。

　さらにジョルジアさんの心を動かしたのが、日本人の親切さでした。イタリアから大阪に到着した直後、慣れない土地で困っていたところ、日本人が助けてくれたといいます。

「地下鉄がどうなっているか、よくわからなかったんです。外への出口がわかりませんでしたが、バスに乗るところまで付き添ってくれました。とても優しかったです。おかげで東京まで行くことができました」

　困っていたなかで、そっと手を差し伸べてくれた日本人の優しさ。ジョルジアさんにとって、それは日本滞在の最初に受け取った、温かい「おもてなし」となったようです。

（Hint-Pot編集部）