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卵の黄身に着いた白い紐 取ったほうが良い? 食べるべき? 意外に知らない正しい保存方法を栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

卵に白い紐状の塊がついていることも(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
卵に白い紐状の塊がついていることも(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 卵を冷蔵庫にしまうとき、尖ったほうを上にしていますか、それとも下にしていますか。実はこの向きひとつで、鮮度の保たれやすさが変わるといわれています。さらに、卵を割ったときに黄身の横についている白い紐のような塊にも、卵ならではの大切な役割があるのだとか。卵の正しい構造や保存のポイントについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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卵黄の位置を固定させる役割を持つ

 卵を割った際に、卵黄の横に白い紐のような塊がついていることがあります。これは、「カラザ」と呼ばれるものです。卵黄の位置を常に中心に保ち、衝撃から守る役割をしています。

 卵白の一部なので、そのまま食べて問題ありません。主成分はたんぱく質で、免疫機能に関与する成分として知られるシアル酸を含んでいます。

 カラザは卵を混ぜても残るので、見た目や食感が気になることもあるでしょう。その場合は無理に食べず、取り除いてしまってかまいません。フォークで挟んで持ち上げるようにすると、きれいに取れます。栄養メリットを逃さず得たい観点でいえば、残さず食べたほうが良いですが、食べないからといって悪影響を受けることはありません。

卵の殻の形にも、独特の構造がある

 カラザ以外にも、卵は独特の構造をしています。卵の殻の形もそのひとつです。完全な球体ではなく、一方がとがっていて、もう一方が丸みを帯びた形をしています。

 保存する際は、とがった側を下、丸みのある側を上にしましょう。丸みのある側には中に気室があります。気室を上にすることで、卵黄の位置が安定しやすく、鮮度を保ちやすいといわれています。

 卵は、調理したものよりも生の状態のほうが長持ちします。生卵の賞味期限は通常2週間ほどです。パックに書かれている期限は「賞味期限」で、冷蔵庫保存で「生のままで食べる」ことができる期限を意味します。購入後はできるだけ早めに食べて、賞味期限が切れたものは早めに必ず加熱して食べてください。

栄養たっぷりの卵を適量楽しもう

 卵は、人間の体に欠かせないたんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルの「五大栄養素」を、幅広く含みます。しかし意外にも、ビタミンCと食物繊維が含まれていないので、パプリカやブロッコリーなどの野菜や果物、キノコ類と組み合わせると、栄養を補完できるでしょう。

 以前は、卵はコレステロール値が高くなるため、1日1個までといわれていましたが、今は食事摂取ではさほど影響しないと考えられています。量に決まりはありませんが、一度に大量に食べることはおすすめできません。コレステロール値が高めの人は、体内での調節がうまく働かないことも考えられるため、1日1~2個までにしておくのが良いでしょう。

 カラザを含め、卵の構造や栄養を正しく知って、よりおいしく食卓に取り入れたいですね。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾