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外国人が日本の理容サロンを“旅の目的地”に選ぶ理由 「こんな体験、したことがない」 母国では味わえない日本ならではのおもてなし

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

日本の理容サロン体験をするドイツ人のシュテファンさん(左)【写真:Hint-Pot編集部】
日本の理容サロン体験をするドイツ人のシュテファンさん(左)【写真:Hint-Pot編集部】

 訪日外国人客が急増するなか、旅のスタイルに変化が生まれています。ショッピングや観光地めぐりといった消費型から、母国では体験できない“ここでしかできないこと”を求める旅へ――そのひとつとして今、関心を集めているのが日本の理容サロンです。SNSを通じて口コミが広がり、来日前から予約を入れて訪れる外国人もいるといいます。その魅力に迫りました。

 ◇ ◇ ◇

「日本旅行を新しいヘアスタイルで始めたかった」

 ドイツのマンハイムから来日したシュテファンさんは、東京、大阪、京都、しまなみ海道、広島、宮島をめぐる約1か月の旅を計画しています。来日してまだ2日目、時差ボケが残るなか、まず向かったのは東京・新宿にある理容サロンの「ZANGIRI」でした。

「SNSで見たことがあったし、体験という意味で来てみたかった。それに、自分の日本旅行を新しいすっきりしたヘアスタイルで始めたいと思ったんだ」

 予約したのは、洗髪、ヘアカット、シェービング、スカルプケア、フェイシャルケア、耳掃除がセットになったフルコース。オーナーの大平法正さんによると、外国人客はフルコースを選ぶことが多いといいます。ドイツでは洗髪とヘアカットが基本で、それ以外は一般的ではないというシュテファンさんにとって、この日は初めて尽くしのメニューでした。

 まず、ヘアカットを終えたタイミングで感想を聞くと、シュテファンさんは横に首を振りながら言いました。

「ただのショートカットではあるんだけど、細やかさや技術はとんでもない。こんな体験、したことがない」

この日のためにヒゲを伸ばしてきたというシュテファンさん【写真:Hint-Pot編集部】
この日のためにヒゲを伸ばしてきたというシュテファンさん【写真:Hint-Pot編集部】

 すべてのメニューを終えると、シュテファンさんの表情は、さらに晴れやかなものになっていました。

「今までで最高の体験だった。リラックスできて、なんなら途中で眠りについてしまったほど。昨日到着したから時差ボケもあって、眠りもひどかったんだ。それがすっかりリフレッシュできて、めちゃくちゃ元気になってきた。

 それに首や肩周りをほぐしてもらえるなんて思ってもみなかった。大きくて重い荷物を持ってきたから、肩周りがこわばっていたけど、本当にすっきりして最高だ」

 あまりの満足感の高さに、ドイツへの帰国前に再来店の予約を入れて、店をあとにしました。