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外国人が日本の理容サロンを“旅の目的地”に選ぶ理由 「こんな体験、したことがない」 母国では味わえない日本ならではのおもてなし

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

コロナ禍後、インバウンド向けに注力

「ZANGIRI」オーナーの大平法正さん【写真:Hint-Pot編集部】
「ZANGIRI」オーナーの大平法正さん【写真:Hint-Pot編集部】

「ZANGIRI」では、外国人からの予約がコロナ禍後に増え始め、現在は全体の約1割を占めます。YouTubeチャンネルは、登録者数が10万人を突破。予約サイトやインスタグラムを通じた問い合わせのほか、周辺ホテルのコンシェルジュを経由して訪れるケースも。客層はヨーロッパ圏のほか、アジアではシンガポールなどからの来店が多いそうです。

 大平さんをはじめ、スタッフは基本的に英語を話せないものの、写真を見せてもらったり、場合によっては翻訳アプリを活用したりしながら対応し、トラブルとは無縁だといいます。

「ただ、ヒゲにこだわりがある人もいるので、そのあたりはしっかり先にすり合わせてやっています」

 大平さんが施術において何より重きを置くのは、細やかさと丁寧さです。

「細やかに丁寧に行うことで、『ジャパニーズスタイル』として日本ならではの理容の良さが広まっていけば。とても気に入ってくれて、帰る前にもう一度予約をしてくる人や、『次に日本に来るときにも来る』と言って実際に来てくれる人もいます」

日本の“見えない”サービスが旅の思い出のひとつに

 全国理容連合会名誉講師の堀純さんは、日本の理容サービスのきめ細かさの背景をこう説明します。

「サービス業として、理容の技術はすべて心地良さを与えるものだという考え方が定着しているからです。これからも時代のニーズに合わせながら、法律の範囲内で進化していくでしょう」

 観光地でも食でもなく、理容サロンに足を運ぶ外国人が増えている背景には、単なるヘアカットだけではない、言葉を超えて伝わるきめ細かさや丁寧さ、心地良さがあるのでしょう。そうした日本ならではの“見えない”サービスに触れるひと時が、旅の思い出のひとつになっているのかもしれません。

(Hint-Pot編集部)