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「日本に来て嫌だったことは一つもない。ただ…」 スペイン人家族が違和感 “日本の働き方”を映す光景とは
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日本で生まれ育った人にとっては当たり前の光景でも、海外の人から見ると大きな違いを感じることがあります。日本を旅行中のスペイン人家族も、街中で目にしたある光景に、母国との違いを感じたそうです。「唯一気になって」……。どのようなことに驚いたのでしょうか。
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旅先で気づいたスペインと日本の“老後の生活”の違い
スペインからやってきたハビエラさん一家。日本には2週間滞在する予定で、この日は奈良を観光していました。すでに京都や大阪を訪れており、これから東京や箱根にも足を運ぶ予定だといいます。
ハビエラさんに日本へ来て驚いたことを尋ねると、挙げたのは意外な街の光景でした。
「日本に来て嫌だったことは一つもないよ。ただ唯一気になったのは、高齢の方がたくさん働いていることだね」
旅行中、働く高齢者の姿を目にする機会があり、そのことが印象に残ったというハビエラさん。妻のインマさんも、自分たちが普段目にする光景とは違って感じたようです。
「スペインでは65歳以上の人は働かないわ。今まで長い間働いてきた分、ケアを受ける権利があるという考え方なの」
もちろん、スペインでも65歳を過ぎて働く人はいます。ただ、日本とスペインでは高齢者の就業率に大きな差があります。
欧州委員会が2026年3月に公表した資料によると、2024年の65~69歳の就業率は、日本が51%なのに対し、スペインは8%でした。インマさんの言葉通り「65歳以上の人は働かない」わけではありませんが、日本で多くの高齢者が働く姿が印象に残った背景には、こうした違いもありそうです。
では、仕事を退いたあとはどのように過ごすのでしょうか。インマさんに尋ねると、祖父母と孫との関わりについて話してくれました。
「定年後、たくさん孫の世話をするのよ。若いうちは仕事が忙しくて子どもの世話をする時間がないから、自分の親に見てもらうことが多いわ」
娘のネレアさんも、普段の習い事の送り迎えなどで祖父母に頼ることがあるそう。連休の場合は、1週間のうち2日間、朝から晩まで預かってもらうこともあるといいます。
「まあ、頻度は気まぐれだけどね(笑)。親は子を厳しく育てて、祖父母は孫を甘やかすのよ」
インマさんたちは朗らかに、スペインでの家族の支え合い方について話してくださいました。
日本では高齢になっても働き続ける人がいる一方、スペインでは孫を支えることが暮らしの一部になっているようです。日本人にとってはよく見かける光景にも、国によって異なる高齢者への考え方や年齢の重ね方が映し出されているのかもしれません。
(朝川 真帆)
