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元保護犬とピアニストがトイピアノとベルでコラボ演奏 素敵な“ステイホーム”術が話題に 「ワンダフルプレー」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

元保護犬「チャム」ちゃん【写真提供:山本己太郎(@kewpie3m)さん】
元保護犬「チャム」ちゃん【写真提供:山本己太郎(@kewpie3m)さん】

 人によっては16連休と言われた今年のゴールデンウィーク。外出自粛が続く異例の状態で迎えた大型連休でしたが、おうちで楽しく過ごすためのさまざまな工夫を、皆さんしていたようです。ピアニストの山本己太郎(@kewpie3m)さんは愛犬の「チャム」ちゃんと一緒にトイピアノと呼び鈴で演奏を楽しみ、その姿が大きな話題となりました。チャムちゃんの飼い主である山本さんのお母さん、典子さんに話を聞きました。

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野犬から産まれ愛護団体に保護された「チャム」ちゃん 家族にお迎えされ心優しく成長

 今年5歳の「チャム」ちゃんは、元保護犬。名前の由来はメスに限って、典子さんが小学1年生の時に初めて飼ったわんちゃんのお名前を代々受け継いでいます。

 チャムちゃんはとても怖がりな一面もあり、初対面の人には必ずと言っていいほど吠えるしっかりとした番犬タイプ。しかし、「周囲の状況を把握し、察してくれる優しい性格で、相手を傷付けたりすることは一切ありません」と典子さん。飼い主さんには、とても従順で甘えん坊さんなのだとか。

 山本家では、代々保護犬をお迎えしており、チャムちゃんは3代目になります。先代の元保護犬「じろう」くんと接していくうちに、保護犬について詳しく知るようになり、お迎えによって救われる命があることを深く考えるようになったそう。

 そこで「群馬わんにゃんネットワーク」という動物愛護団体の存在を知り、里親を募集していた子いぬたちの中から、チャムちゃんを見つけました。チャムちゃんは群馬県にある赤城山の麓の廃屋で、野犬のお母さんから産み落とされ、運良く目も開いていない子いぬの内に愛護団体に保護されました。

 典子さんが生後2か月のチャムちゃんをお迎えするまで、幾度にもわたる文章でのやりとりや家庭環境調査、面接、そしてトライアル期間を経たといいます。「動物愛護団体の方々がこのような厳しい審査をされるのは、人もいぬも不幸になってはいけないからです」と典子さん。愛護団体のおかげでチャムちゃんと出会えたことに、大変感謝しています。

「遊び感覚」でベルを鳴らすように 奇跡のコラボ

 動画の中で器用にベルを鳴らしているチャムちゃんですが、典子さんによるとコツは遊び感覚で覚えてもらうこと。ベルの中におやつを仕込むのを繰り返すと、何と半月ほどでできるようになったそうです。ベルを鳴らせるようになったことで「ピアノも弾けたら楽しいかな」と考えた典子さんは、チャムちゃんのおもちゃとしてトイピアノを購入しました。

 ピアニストである息子の己太郎さんが、買ったその日にトイピアノで遊んでいるとチャムちゃんはごく自然に隣へ。そして、ベルを鳴らし始め、最終的には動画のように時折合図を送ってもらいつつもセッションをするように。

 音楽に合わせて器用にベルを鳴らす姿は大反響となり、20万件以上のいいねが集まった他、「ワンダフルプレー」「優しい時間、楽しそうです」「理想のほっこりライフだなぁ」など、称賛の声が上がりました。

 典子さんと己太郎さんは保護犬たちの存在を多くの人たちに知ってもらうため、ブログ「愛犬じろう」やYouTube「チャムチャムチャンネル」を開設した他、チャムちゃんをお迎えした翌々年の2017年から、保護犬・保護ねこの啓発活動を兼ねたチャリティコンサートを開催しています。

 毎年ゲストを迎え、トークや演奏をするそうで、己太郎さんももちろん出演するそう。チャムちゃんとのコラボコンサートもいつか実現できたら素敵ですね。

(Hint-Pot編集部)