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結婚後いつまで料理を頑張ればいい? “新婚クッキング”夫婦の実態

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

“新婚クッキング”を諦めた妻側の意見は?

 Yさんの奥様は、地元の小学校の教諭を務めています。給食を生徒とともに食べるため、新婚時、お弁当は夫であるYさんの分だけを作っていたため、お弁当作りがとにかく「負担」だったといいます。

「せめて朝食ぐらいは、しっかりしたものを食べてほしい。お弁当くらい作るのが、妻である私の役目。新婚当初はそう思ってがんばっていたのですが、教師という仕事柄、朝が早いことが多く、毎日の食事の準備がどんどん負担になってしまったんです。夜も夜で、夫と私では帰宅時間はほぼ変わらないんですが、残念ながら夫が料理を作ってくれたことはありません」

「新婚当時は、前日の深夜に翌日の夕食や朝食の仕込みをしていましたが、今年の春から6年生の担当になり、受験対策やいじめ問題などで仕事での負担が増えたんですよ。身も心もクタクタになって帰宅することが増えてしまって……一汁三菜をきちんと出せないのは申し訳ないけれど、今の私には、おかずを1品作るのがやっとなのが現状です。そのことについて夫が不満に思っているようであれば、これからは、冷凍食品やスーパーのお惣菜も利用して、なんとかしのいでいこうと思います」

 Mさんの奥様は、大学卒業以来地元の企業で務める兼業主婦。飲食店の厨房で長くアルバイトをしていた過去があることから、料理をすること自体への不満は、まったくなかったといいます。

「でも、何しろ時間がないんです。朝、私と夫とほぼ同じ時間に家を出ていて、帰宅は私のほうが夫より遅いことも。結婚してしばらくしてから、少しは家事を手伝ってほしいと夫に言ったのですが『俺より通勤時間が短い分ラクなんだから、家事はお前がやるべき』って言われたんですよね。それがなんだかすごいショックで……母に相談したところ、母が料理を担当してくれることになりました」

「手抜きになった=夫への愛情が目減りしたか? と聞かれたら……実際、そうなのかもしれません。でも、お互いに忙しい中、協力すらしてくれない人に食事を作り続けるのは苦痛でしかなかったので……」

 なるほど、新婚当時は我慢できたことが、結婚ハイが収まってくると、欠点として映ってしまうこともあるようです。

 共働きであるならば、少しくらいの手抜きは仕方のないこと。でも、男女間でこんな食い違いがあるようでは、せっかくの夫婦関係に、思わぬヒビが入ってしまうことも……。お互いの不満が溜まって修復不可能になってしまう前に、何が辛くて何が大変なのか、不安な点を伴侶にきちんと伝え、理解しあうことが大切ですよ!

<参考>
日本水産株式会社「共働き家庭の結婚当初と現在の料理事情を大調査」
http://www.nissui.co.jp/news/20190530.html

(和栗 恵)