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エリザベス女王在位70周年で再注目!? 英国伝統の「バッテンバーグ・ケーキ」とは
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アマチュア参加者が腕を競うテレビシリーズ「ブリティッシュ・ベイクオフ」の人気からも分かるように、英国人はオーブンを使ったスイーツ作りが大好き。中でも有名なレシピといえば、英国伝統のケーキでしょう。長年にわたり愛される“英国の味”ともいえる存在ですが、どうやらそこにも流行が存在しているようです。来年に迎えるエリザベス女王の在位70周年(プラチナ・ジュビリー)にあたり、再注目を集めているケーキ「バッテンバーグ・ケーキ」をご紹介しましょう。
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4つの四角による市松模様を楽しむシンプルで美しいケーキ
英国の歴史ドラマや映画の見どころといえば、時折登場するお茶や食事のシーン。屋敷に暮らす貴族と使用人たちの人間模様を描いた英民放ITVの人気ドラマシリーズ「ダウントン・アビー」でも、料理人のパットモアさんが腕を振るう姿は実にドラマチックでした。「出てくる料理を実際に食べてみたい!」と考えた人はやはり多かったようで、数種類のレシピ本が出版されています。
また、英公共放送BBCのアマチュア“ベイカー”による料理対決番組「ブリティッシュ・ベイクオフ」でも、ケーキやパン、タルトなどさまざまなレシピが課題として登場。この番組で英国伝統のケーキについてその歴史を改めて知った人も多いでしょう。英国伝統のケーキには、王室と密接な関係を持っているものがあります。
英大衆紙「デイリー・メール」は先日、エリザベス女王の在位70周年(プラチナ・ジュビリー)にあたりあるケーキの人気が復活すると報じました。そのケーキとは「バッテンバーグ(バッテンベルク)・ケーキ」。ジャムでくるんだ2色の長細いスポンジ4本を組み合わせてマジパンで包み、切った際に4つの四角による市松模様を楽しむシンプルで美しいケーキです。
専用型の売り上げが30%上昇! しかし一番人気のケーキは不動
同紙によるとこのケーキは1884年、ヴィクトリア女王の孫娘であるヴィクトリア王女がドイツのルイス・オブ・バッテンベルク王子と結婚した際に作られたといわれているそう。王子はのちに家名を英国風の「マウントバッテン」に変え、ミルフォード=ヘイヴン侯爵となりました。そして、このおふたりの間に生まれたアリス・オブ・バッテンバーグは、今年4月に死去したエリザベス女王の夫、フィリップ殿下の母親です。
このことから、プラチナ・ジュビリーに際して「バッテンバーグ・ケーキ」の人気が再燃するとみられているとか。ちなみに、作られ始めた当初は9本のスポンジを組み合わせた複雑なものでしたが、1930年代に一般の店舗が大量生産を開始した時に現在のスタイルになったそうです。
現在はこのケーキを焼くための専用型が販売されており、英国の家庭用品販売大手「レイクランド」は同紙に対し、専用型の売り上げが最近「30%上昇した」とコメント。英国民は来年のプラチナ・ジュビリーに向けたお祝いの準備に入っているとみられています。
ただし、同社の調査によると、英国民のお気に入りケーキは依然として「ヴィクトリア・サンドイッチ」とも呼ばれる「ヴィクトリア・スポンジケーキ」だとか。こちらも2枚のスポンジにジャムなどを挟んだシンプルなケーキですが、その名の通り由来は19世紀のヴィクトリア女王です。今年9月にチャールズ皇太子の妻カミラ夫人がティーパーティーを開催した際、皇太子夫妻の公式インスタグラムで公開されたレシピも話題を呼びました。
伝統のケーキでプラチナ・ジュビリーをお祝い。腕に覚えのある日本の“ベイカー”の皆さんも、ぜひ今から練習に励んでみてはいかがでしょうか。
(Hint-Pot編集部)