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エリザベス女王「家を壊した」 ウイリアム王子夫妻のウェディングケーキ制作秘話
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今月29日に結婚10周年を迎えるウイリアム王子夫妻。フィリップ殿下の死去を受けて祝福ムードは自粛中だが、4月頭には夫妻の結婚生活を振り返る記事などが多くあった。中でも、ロイヤルウェディングの舞台裏を描いた英民放ITVのドキュメンタリー番組は興味深い内容だったようだ。当時、バッキンガム宮殿にウェディングケーキを搬入する際、何とドアを外すことに。すると、エリザベス女王からパティシエに対して驚きの発言があったという。
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「あなたが私の家を壊したと聞きました」と女王に言われたパティシエ
2011年4月29日、盛大なロイヤルウェディングが執り行われたウイリアム王子夫妻。現在は3人の子どもに恵まれ、円満ファミリーとして高い人気を誇っている。この人気を反映して4月頭に多数のメディアが夫妻を取り上げた際、ロイヤルウェディングで登場したウェディングケーキに再び注目が集まっていた。
英大衆紙「デイリー・メール」によると、ウェディングケーキを制作したフィオナ・ケアンズ氏は、英民放ITVの新作ドキュメンタリー番組「The Day Will and Kate Got Married(ウィルとケイトが結婚した日)」に出演。ケーキを運び入れるため、バッキンガム宮殿のドアを「外していた」と明かした。
というのもこのケーキ、完成品の高さは3フィート(約91センチ)、重量は16ストーン(約101キログラム)というビッグサイズ。フルーツケーキ17個を8層に組み立て、900個のシュガーペーストフラワーなどをあしらっていた。宮殿に搬入する際はパーツの状態だったが、これまで多数の有名ケーキを作っていた同氏でも扱いには苦労したという。
しかも同氏は、これまで有名パティシエとして英ロックバンドのピンク・フロイドやシンプリー・レッドなどのために話題のケーキを作ってきたが、王室のウェディングケーキはもちろんこれが初。「プレッシャーですよね。このケーキを組み立てるのは初めての経験だったのですから」と同氏は当時の心境を明かした。
ともあれ、ケーキは設置場所となる宮殿の広間、ピクチャーギャラリーで組み立てが始まった。しかし、次にはまた驚きの展開が。エリザベス女王が同氏と話をするため、現場に姿を現すというのだ。ケーキが未完成だったこともありさらに緊張した同氏だったが、実際に対面した女王との会話はいかに?
「(エリザベス女王が)私に『あなたが私の家を壊したと聞きました』と言ったことを覚えています。そして私は『あの……ケーキをのせた台車が通れるように、下の部屋のドアを取り外さなければならなかったのです』と答えました」
もちろん、孫ウイリアム王子の結婚を心から祝福していた女王にとって、これは直接的なクレームではないだろう。女王ファンなら、シニカルでユーモアある挨拶として、女王が少しいたずらっぽい微笑みすら浮かべていたのではないかと想像できるかもしれない。同氏も「(ドアは)後ですべて元に戻したので、結局は大丈夫でした」と笑顔で述べている。
さて、気になるのはケーキの行方だ。英雑誌「ハロー」が今年2月に掲載した記事によると、王室の公式ツイッターは当時、8段のうち上の3段は洗礼用のケーキとして使用するため保存されると発表。2013年には長男ジョージ王子の、2015年には長女シャーロット王女の、2018年には次男ルイ王子の洗礼式でゲストに配られるなどしたという。また2014年には、結婚式後に配られていた缶入りのスライスがオークションに出品されたことでも話題を呼んだ。
(Hint-Pot編集部)