カルチャー
アナとエルサも教えてくれる!? 名作映画3本で学ぶ世界のクリスマス事情
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悲しみも幸福も平等に降り注ぎ、それを乗り越えるのも分かち合うのも“愛”
【英国・ロンドン『ラブ・アクチュアリー』(2003)】
英国のクリスマス映画として根強い人気を誇る『ラブ・アクチュアリー』。さまざまな背景を持つ19人の老若男女が織り成す9つの愛を、クリスマスの5週間前から描いています。地位や財産の有無にかかわらず、どんな人物にも等しくクリスマスが訪れるように、悲しみも幸福も平等……それを乗り越えるのも分かち合うのも“愛”なのだというテーマがしみじみと伝わってくる作品です。
例えば、首相デイヴィッドの姉カレン(エマ・トンプソン)。彼女は、会社経営者の夫ハリー(アラン・リックマン)と秘書の仲を訝しく思っています。それでも一緒に出かけた買い物で、ハリーがカレンに特別なクリスマスプレゼントを購入したことを察知。滅入っていた気持ちも一気に晴れ、イブの夜の家族の一大イベントに臨みますが……。
そんなカレンがハリーと買い物に出かけたのは、ロンドンの世界的ショッピング街オックスフォードストリートの有名デパート「セルフリッジズ」。1909年に創業し、ハロッズに次ぐ百貨店として親しまれています。
オックスフォードストリートは、1959年に始まったクリスマスイルミネーションでも知られています。セルフリッジズも同様で、ショーウィンドウと店内のクリスマスの飾りつけが有名。11月中旬以降はオックスフォードストリートのイルミネーションや飾りつけを見るだけでも心が華やぎます。
そんなセルフリッジズの店員を演じるのはローワン・アトキンソン。人を食った接客でハリーと私たち観客をハラハラさせます。監督が「Mr.ビーン」シリーズのドラマと映画の脚本を手がけたリチャード・カーティスだけに、絶対の自信を感じさせる配役。最後でも発揮される彼の粋な活躍をお見逃しなく。