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ミカンは1日何個までOK? 白い筋を食べるメリットや「風邪知らず」といわれる理由

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

古くから親しまれてきたミカン(写真はイメージ)【写真:写真AC】
古くから親しまれてきたミカン(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 冬の果物の代表といえばミカン。家にあるとつい手が伸びてしまいますが、白い筋や小袋の薄皮はどうしていますか? この白い筋は「維管束(いかんそく)」と呼ばれ、ミカンに栄養分や水分を届ける役割をしていたもの。「じょうのう」が正式名称である小袋の薄皮は、ミカンの花の子房が生長したものだそうです。栄養士の和漢歩実さんにミカンの栄養メリットなどについて話を伺いました。

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日本人に親しまれてきたミカン 初競りでは150万円のミカンも

 古くから日本で親しまれてきたミカン。江戸時代は種がある小ぶりの「紀州ミカン」が主流でした。一説によると、家の存続が重視されていたことから“種のない”「温州ミカン」は避けられていたとか。ただし明治時代になると、温州ミカンの皮がむきやすく食べやすい大きさが人気を呼び、広く栽培され出回るようになったと言われています。

 現在「ミカン」といえば、一般的に国内での収穫量が最も多い温州ミカンを指します。温州ミカンは中国の柑橘がもとになり、日本で誕生したものです。元々の旬は冬でしたが、今では栽培方法が進化して、5~9月頃まではハウス栽培のものが出回り、通年手に入る果実になりました。

 9月頃から出荷される「極早生」や「早生」もあり、さらには産地や栽培方法によってブランド名が付けられているものもあります。2021年11月に東京都中央卸売市場大田市場で行われた愛媛県産温州ミカンの初競りでは、桐箱入りの西宇和ミカン「日の丸みかん」(20キロ)が過去最高値150万円で落札され、ニュースにもなりましたね。