Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

大根に味を染み込みやすくする小技 冷凍保存の方法と新鮮さの見分け方も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

切っておろして…保存のコツは? 冷凍保存もOK

それぞれの用途に切り分けて保存も(写真はイメージ)【写真:写真AC】
それぞれの用途に切り分けて保存も(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 葉付きの大根は葉が根の水分や栄養分などを吸ってしまうので、購入後はすぐに葉を切り落としましょう。そして、乾燥しないように新聞紙などで包み、冷暗所で保存を。カットしたものを保存する場合は、軽く湿らせたキッチンペーパーなどで包み、さらに食品保存用フィルムで包むかビニール袋に入れます。そのまま立てた状態で冷蔵庫の野菜室に保存すると、鮮度をキープできるでしょう。

 また、それぞれの用途別に切り分けてから、保存袋に入れて冷凍保存もOKです。例えば、みそ汁用としていちょう切りや千切りに、煮物用として輪切りにしてから保存袋に。冷凍保存することで繊維が壊れるので、味が染み込みやすくなります。

 大根おろしもまとめてすりおろし、余ったもの冷凍しておくと便利です。皮をむいておろしたものをザルに入れて軽く水を切り、1食分ずつ保存袋に入れて冷凍します。この時に袋は平たくしてください。

 まとめて保存したい場合は、1枚の保存袋に入れた大根おろしを同様に平たくして20分ほど冷凍庫に入れます。その後、一度取り出し、箸などで袋の上から十字型に押してさらに冷凍します。そうしておくことで、使用する際にパキッと割って取り出しやすくなりますよ。

ひと手間でおいしく 大根を煮るコツは下茹でにあり

ひと手間で味が染み込みやすい(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ひと手間で味が染み込みやすい(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 おでんなど大根を煮るなら、芯までやわらかくしっかりと味を染み込ませたいですよね。そんな時にちょっとしたひと手間をかけてみましょう。

 まず、1~2センチの厚さに切ってから皮を厚めに向き、面取りをします。それを水の入った鍋に入れて火をつけ、15分ほど下茹でを。この下茹でをすることで大根の繊維が壊れ、調味料を加えた時に味が染みやすくなります。

 電子レンジで加熱してもかまいません。また、厚切りの時は表面に十字の切り込みを入れると火の通りが良く、味も染み込みやすいでしょう。

 大根は部位ごとに味わいが異なります。煮物に使う場合は、真ん中辺りの部位を使うと形も良く仕上がりますよ。三大栄養素分解酵素やビタミンCなどの水溶性ビタミンは熱に弱い性質を持ちますが、寒い時期はコトコト煮た料理が抜群においしいもの。大根を余すところなくおいしくいただきましょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾