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すき焼きと春菊 栄養価的にも相性抜群の理由とは 生食ならノンオイルは避けて

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

選び方のコツと保存方法は? 茎はあまり太くないものを

濃い緑色のものを選ぼう(写真はイメージ)【写真:写真AC】
濃い緑色のものを選ぼう(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 春菊は葉が黄色や黒色に変色しているものは避けましょう。茎は太いものでない方がやわらかくておいしいとされています。

【春菊を選ぶ時のポイント】
色:濃い緑色
茎:あまり太くなく伸びすぎていないもの
葉:みずみずしく香りの強いもの

 保存の際は、水で湿らせたキッチンペーパーに包んでビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で立てて収納するのが最適。冷凍保存するなら生のままではなく、まずはさっと茹でて水分を切ります。それを使う量ずつ小分けにしてラップに包み、冷凍保存用の密封袋に入れて保存すると良いでしょう。

やわらかい葉の部分は生でサラダに すき焼きとも相性抜群!

春菊のおひたし(写真はイメージ)【写真:写真AC】
春菊のおひたし(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 肉や魚などに含まれるタンパク質は、春菊に含まれる鉄の吸収率をアップさせる効果が期待できます。牛肉や卵を使うすき焼き料理、魚介の鍋料理などに春菊を使うことは、鉄の吸収率という観点から相性が良いといえるのです。

 この他、スープ、みそ汁の具材として春菊を使うのもおすすめ。春菊は結石の原因ともいわれるえぐみ成分(アク)が少ないため、電子レンジで加熱しておひたしや和え物にすると手軽に摂取できます。

 新鮮なものであれば、葉の部分は生で食べられます。ノンオイルでないドレッシングと一緒に食べると、脂溶性ビタミンA(βカロテン)の吸収率アップが期待できるでしょう。ゴマ油とめんつゆ(ポン酢)、オリーブオイル、塩コショウなど合わせても。またレモンやユズの絞り汁などのビタミンCを仕上げに使うと鉄の吸収率もアップしますよ。

 いつもの葉物野菜を春菊に変えれば、無理なく摂取できます。独特の香りと風味をたっぷりと楽しみたいですね。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾