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言葉遊びを巧みにかけ合わせたハンドグリップ 「この発想はなかった」と1.5万人称賛
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エクササイズに欠かせない器具の一つがハンドグリップ。それがクリエイターの手にかかると、「なるほど!」と膝を打ってしまうようなアイテムに生まれ変わるようです。SNS上では今、言葉遊びをヒントにしたハンドグリップが注目を集めています。グリップ部分の漢字を見て「あ~、そうか」と思う人も多いでしょう。作者さんのちょっとしたこだわりを知ると、その奥深さを感じるかもしれませんよ。
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実は3Dアニメ作成のアプリを使ったCG作品
「発明作家」として活動するフクイさん(@fukuixx)はある日、手軽なエクササイズのグッズを探していました。「ダイエットに何度も失敗しており、続けられるような筋トレ器具があればいいのに……」とネット通販サイトをチェックしたところ、目に飛び込んできたのがハンドグリップです。
安価に購入できるハンドグリップは、使い方次第で二の腕の引き締めにも効果があることから女性からも注目のアイテム。それを眺めていたフクイさんに、あるアイデアがひらめきました。
「握りたくなるものって何だろう……と思っていたら『権力』という文字が降ってきたんです」
世の中では「権力を握る」ことに憧れを持つ人がいる一方、少々嫌みなニュアンスがある言葉でもあります。フクイさんは、それをどうすれば面白く表現できるかと考えました。
といっても、フクイさんは実物の“ものづくり”をするクリエイターではありません。駆使したのはCG技術。3DCGアニメーションを作成するための総合アプリケーションソフト「Blender」を使い、モデリングしたものをパソコン上で撮影しました。こうしたCG制作はまだ始めたばかりですが、YouTubeの動画などを参考にしながら完成にこぎつけたそうです。
よく見てみると「握る」のは難しい? 作者が込めた思いとは
まずは「権」の字を左側の「きへん」と右側の「つくり」に分け、「力」の字も真ん中で分割。これを両手で握ることで「権力を握る」を表現することにしました。これだけでもなかなかのアイデアですが、実はここにはもう一点、フクイさんのこだわりがあります。
「写真をよく見ていただければ分かるのですが、このハンドグリップ、ストッパーが効いていてかなり『権力』が握りにくくなっているんです。そこが私のこだわりです」
一見すると「権」の「つくり」がゴツゴツしていて握りにくそう、と思いがちですが、そもそもストッパーがかかっているとはなかなか気付かないかも……。そんな“間違い探し”のような要素も含まれたこの作品、ツイッター上で画像を公開すると1.5万件の“いいね”を集めました。
リプライ(返信)にも「面白い!」「この発想はなかった」「圧倒的ユニバーサルデザイン」と感心する声が。また「実際に握れないのが感心した」「握るのには相当な苦労と痛みを伴いそう」といった言葉の意味を噛み締めるような声や「右だけなかやまきんに君に握ってほしい」というアイデアも寄せられました。
こうした制作活動を始めて間もないというフクイさん。「みんながクスッと笑えて、あったらいいなと思えるようなものを考えていければと思っています」と、今後も活動を続けていく予定だそう。ちなみに今回のハンドグリップは、「商品化してくれる企業を募集中」とのことです。
(Hint-Pot編集部)