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「スモモもモモも桃のうち」は間違い? 意外に知らないスモモの驚くべき栄養とは

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

旬のスモモ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
旬のスモモ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 梅雨の頃から店頭に並び始めるスモモは、甘酸っぱさがおいしくジューシーさが特徴の果物です。かつては酸味が強いことから「酢桃」と書いたというスモモ。プラムやプルーンとの違いや知られざる栄養について、栄養士の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

プラムやプルーンとは何が違う? 梅雨の時期が旬のスモモ

 スモモは、大別すると日本スモモと西洋スモモの2つがあります。通常スモモというと中国原産の日本スモモを指し、プラムと呼ぶこともあります。スモモは果汁がたっぷりと含まれ、適度な甘味と酸味が特徴。プルーンというと細長い紫色の西洋スモモを指し、生食の他、ドライフルーツにされることが多いです。

 スモモは国内では山梨県が産地として有名です。皮はやわらかくそのまま食べられます。店頭でよく見かける品種は「大石早生(おおいしわせ)」や「ソルダム」などがあります。一般的に果実は円形で、果肉は黄色でやわらかく、果皮は完熟すると全体が鮮やかな赤色になります。

「スモモもモモも桃のうち」という早口言葉がありますが、どちらもバラ科という点では同じですが、厳密には違う仲間です。モモはモモ属で表面に縦筋が入り産毛がたくさん生えているのが特徴です。スモモはサクラ属でモモと比べると酸味が強め。表面はつるつるとしていて、小さな果実です。

意外に知られていない栄養素 おいしいものの見分け方

皮や種の周りはやや酸味がある(写真はイメージ)【写真:写真AC】
皮や種の周りはやや酸味がある(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 スモモには、ビタミンB群の一つである葉酸が含まれています。これはビタミンB12とともに赤血球を作り、貧血予防になるといわれています。またDNAの合成を促進するといわれ、妊娠中の方には重要な栄養成分です。ちなみにビタミンB12は、スモモなど植物性食品にはほとんど含まれておらず、肉や魚、卵などの動物性食品に含まれます。

 疲労回復で知られるリンゴ酸やクエン酸、体内の余分な水分や塩分を排出するカリウム、便秘解消に期待されるソルビトールも含まれています。またポリフェノールの一種で抗酸化作用、目の機能を高める効果に期待できるアントシアニンも含みます。酸味が気にならない場合は皮ごと食べると良いでしょう。

 追熟させると甘味が増します。室温で直射日光が当たらない場所に2~3日置くと良いでしょう。完熟すると良い香りがします。食べ切れない場合は、乾燥に弱いので紙袋などに入れて冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。

 皮にハリと弾力があり、全体の色付きが良いものを選びましょう。表面に付いている白い粉はブルームと呼ばれるもので、水分の蒸発を防ぎ、新鮮なものには多く付着しています。自然の成分なので問題ありません。

 ジャムやコンポートなどにしてもおいしいですが、糖分に気をつけましょう。生食でがぶりと食べるのが、旬の恵みをいただく一番適した食べ方といえます。皮や種の周りはやや酸味が強いです。プラムは常温のままでもおいしいですが、食べる数時間前に冷蔵庫で冷やしてもさっぱりといただけます。氷水で冷やしても涼しげで良いでしょう。甘酸っぱいジューシーな味わいが暑い時期にぴったりです。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾

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