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漫画

「すごい客だと思われただろう」 注文に苦戦する外国人を手助け オチに2万人が爆笑

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

漫画のワンシーン【画像提供:とんとん(@tobiratonton)さん】
漫画のワンシーン【画像提供:とんとん(@tobiratonton)さん】

 観光庁が訪日外国人を対象に「訪日して困ったこと」というアンケートを実施すると上位に入るのが、「宿泊先や飲食店でのコミュニケーション問題」。言葉が伝わらず困っている外国人を見かけたら手助けしてあげたいところですが、語学に自信がないとなかなか一歩が踏み出せないものでもありますよね。そんな場面に遭遇して思い切って助っ人に名乗り出た実体験漫画が、ツイッターで2.2万件の“いいね”を集めて話題となっています。作者のとんとん(@tobiratonton)さんにお話を伺いました。

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「店員さんにすごい客だと思われただろう出来事」を綴る

 4歳の娘さんを育てながら仕事に励む、ワーキングママのとんとんさん。自身が体験したユニークな人とのふれあいや日常の出来事などのエッセイ漫画を、ツイッター(@tobiratonton)やインスタグラム(tobiratonton)で公開しています。

 今回ご紹介するのは、今から10年ほど前、とんとんさんがカフェで遭遇した外国人カップルとのエピソードです。話題となった作品には「多分店員さんにすごい客だと思われただろう出来事」というタイトルが付けられていますが、一体、とんとんさんはなぜ“すごい客”と思われるに至ったのでしょうか?

 ある日、とんとんさんはなじみのあるチェーン店のカフェを訪れた際、店員さんと言葉が通じず注文に苦戦している外国人カップルに遭遇します。ニュアンスがなかなか伝わらず、会計が進まない状況にレジには注文を待つ人の長蛇の列ができています。

 そこで、とんとんさんは思い切って助っ人に名乗り出たのでした。「Can I help you?」――とんとんさんの一言で、外国人カップルも店員さんも希望の光を見出したかのように表情が一気に明るくなります。

 実はとんとんさんは、英会話が得意ではありませんでした。それでも、外国人カップルの通訳として名乗り出た理由は「きちんと言葉に耳を傾け 身振り手振りで相手の目をよく見たら通じ合える」という思いがあったから。その後、通訳に徹したとんとんさんでしたが、ちょっと残念な結果で締めくくられるのでした。

 この実体験を描いた漫画がツイッターに投稿されると2.2万件の“いいね”が集まり話題となりました。リプライ(返信)には、「“役に立てないだろう”ではなく、“役に立てるかも”の精神でやっていきたいですね」「あなたの優しさに100点」「優しい世界」など、とんとんさんの勇気ある行動に称賛の声が多数寄せられました。また、まさかの結末も「思わず笑ってしまったけど勇気のある行動ができるのは素晴らしい」「オチで爆笑してしもた」など、反響を呼びました。

 ちなみに、その後はというと、とんとんさんは店内で「何とも思っていない風を装いながら味のしないホットドッグを食べたのであった」とのことです。

期待通りの結末にはならなくとも

 思いやりのある行動で外国人カップルの助っ人に名乗り出たとんとんさん。結果は予想していたものとは違っていましたが、多くの人の心を温めたに違いありません。さらに詳しいお話をご本人に伺いました。

Q. 今回の漫画を描こうと思った理由は?
「思い出すだけで恥ずかしくて叫びたくなるような黒歴史でしたが、漫画にしたら面白いかも……と考えて描きました」

Q. このカフェの件以外で、困っている人に声をかけたエピソードはありますか?
「この件の後に、コンビニで欲しい薬がなくて困っている外国人の方にドラッグストアを案内したことがあります。とりあえず声をかけてみて、できることがあれば手伝いたいと考えています」

Q. その後英会話力をアップするために勉強などはされましたか?
「仕事で少し必要があり、英会話の体験コースに通ってみましたが、全然上達しませんでした。今は必要もないので勉強していません。この漫画を描いたのは2年前で、出来事としてはもう10年近く前なんですが、今なら翻訳アプリで事足りるでしょうね」

Q. 作品は大きな反響を呼びました。印象に残っているコメントなどあれば教えてください。
「『今年一番笑った』と言ってくれた人がいて、うれしかったです。漫画で笑ってもらえるのが一番うれしいです!」

(Hint-Pot編集部)