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外国人が感じる日本のルールやマナー 「高く評価する」もの、「変えた方が良い」もの
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ゴミの分別、時間を守るマナーなど高評価の一方で、困ったことも
日本に住む外国人に対して行った「日本のルールやマナー」に関するアンケート調査(YOLO JAPAN調べ、72か国513人)によると、日本のルールやマナーについて「グローバルスタンダードにしたいと感じた」と高く評価する事例として「ゴミの分別」が1位になった。学校で生徒が掃除をする習慣を高く評価する声が多かったという。一方「変えた方が良い」と思うことに「ビジネスマナー」と答える外国人が多かった。
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調査は、今年8月13日~9月14日、日本に住む外国人を対象に株式会社YOLO JAPANが行い、72か国513人が回答した。日本のルールやマナーについて「グローバルスタンダードにしたいと感じた良い事例がある」と答えたのは全体の81%。1位は「ゴミの分別」が29%だった。なかでも学校で生徒が掃除をする習慣を高く評価する声が多かったという。次いで「時間を守るマナー」が19%、「公共交通機関内での通話や写真撮影をしない」が13%となった。
一方で「変えた方が良い」と思う日本のルールやマナーについては、282人の回答者のうち「ビジネスマナー」を挙げたのが18%と最多。上下関係の厳しさからくる労働時間の超過や、飲み会への出席の強要などを挙げる声も。
加えて「ジェンダー」に関するルールやマナーも見直す必要があるという回答も7%あり、女性からは「食事会では女性がサーブすべきだという風潮」(ドイツ、20代女性)、「女性がボスになれない傾向がある」(フィリピン、30代女性)などの声があがった。男性の回答には「女性はヒールシューズの着用が強要されることがある」(ガーナ、20代男性)という指摘もあったという。
日本でのルールやマナーについて「知らなくて困ったことがある」と回答したのは全体の60%。最も多かったのは「良い事例」として「分別」で1位となった「ゴミの捨て方」で41%。「変えた方が良い」こととして声が多かった「ビジネスマナー」は39%で続いた。
「ゴミの捨て方」で困った具体例としては、「自治体指定のゴミ袋があることを知らなかった」(オーストラリア、40代女性)、「ゴミを前日の夜に出してはいけないと知らなかった」(アメリカ50代、男性)、「可燃ゴミと不燃ゴミの違いが分からなかった」(マレーシア、20代女性)という回答があった。自治体による出し方の違いもあり、細かいルールを把握することが難しい現状が浮き彫りに。
「ビジネスマナー」では、「名刺の渡し方や会議での座る位置」(イギリス、30代男性)、「クライアントへの挨拶」(アメリカ、20代男性)、「商談での自己紹介の仕方」(オーストラリア、20代女性)などが困ったことの具体例として声が上がった。日本特有の細かい習慣についてが、実践でしか学べる機会がなく、注意された経験が多いことがわかった。
(Hint-Pot編集部)