どうぶつ
北海道にしか生息しないレアなウサギ 長すぎる足に1.5万人驚き「美脚すぎ」
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北海道の有名動物園「札幌市円山動物園」では、約160種900点の動物たちが暮らしています。エゾヒグマやエゾシカ、エゾリスなど、北海道ならではの動物たちと会えるのは大きな魅力です。今回ツイッターで話題を呼んだのはエゾユキウサギ。長い足をぴーんと伸ばした“足長姿”が注目されています。写真撮影時の様子やエゾユキウサギの特徴などについて、担当飼育員さんにお話を伺いました。
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北海道のエゾユキウサギ 長い足は天敵から走って逃げるため
札幌市円山動物園の公式ツイッターアカウント(@marudou_fan)で公開された1枚の写真。映っているのは、大きく伸びをしているメスのエゾユキウサギです。
ウサギといえば短い両前足とぽっちゃりした体を思い浮かべますが、写真では驚くほど引き締まった長い足がシャープな印象を与えます。飼育員さんによると、ペットとして飼育されている一般的なウサギとは明確な違いがあるそうです。
「ペットとして飼育されている『カイウサギ(アナウサギ)』とは、体のつくりがまったく違います。カイウサギは穴を掘るのが得意なので、足はそれほど長くなく、走るのもあまり得意ではありません。エゾユキウサギは足が長く、天敵から走って逃げるのが得意。また、個体によって足の長さに大きな差はありません」
今回話題になった写真は、そんな足の長さが際立つ1枚。普段は座っていることが多いのですが、ぐーんと伸びをすると長い足がよく分かります。午前の清掃前後やガイドの際に足を伸ばしている姿がよく見られるそうです。
スラリと足長なエゾユキウサギの写真がツイッターで公開されると、1.3万件もの“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「ウサギの常識が覆りました」「美脚すぎ」「あまりの足の長さにびっくりして、合成かと思いました」「思ってたんと違う……」など、驚きの声が多く寄せられています。
広大な敷地を生かしたダイナミックな施設も見どころ
エゾユキウサギはユキウサギの亜種で、北海道の広範囲に生息しています。飼育員さんによると、日本に生息するウサギの仲間4種のうちエゾユキウサギに近いのは、本州から九州に生息している「ニホンノウサギ」だと思われるとのこと。体の形が非常によく似ていますが、エゾユキウサギの方が体格に対して耳が小さいそうです。
主なエサは、乾草(干した牧草)とウサギ用フード。春から秋は青草(生の牧草)とクローバー、冬はニンジンとキャベツも与えています。またヤナギなどの枝葉や園内で採れる野草も定番メニューで、ヤナギやクズ、春の野草のやわらかい新芽が特にお気に入りだそうです。
同園にはこの他にもたくさんの動物たちが暮らしています。広大な敷地を生かしたダイナミックな施設も見どころの一つ。
「国際基準に則った広大な敷地のホッキョクグマ館には、ホッキョクグマの施設として国内最長の水中トンネルがあり、さまざまな角度からホッキョクグマを見ることができます。北極圏で生活する動物のため、冬の方が活発。氷の張ったプールで氷を割りながら泳ぐ姿は大迫力です。また、4頭のアジアゾウが暮らすゾウ舎も国内最大級の施設。ゾウが泳げる深さの屋内プールを備えており、冬でも水浴びを楽しむ姿が観察できます」
また今回エゾユキウサギが注目されたことは、とてもうれしく思っているそう。
「北海道にしか生息していないエゾユキウサギを、この写真を通してたくさんの人に知ってもらうことができて、非常にうれしいです。来園者の皆さんがエゾユキウサギを見ると、『何か違う』『何かでかい』など、毎日いろいろな感想を口にしてくださいます。ツイッターでも『合成写真?』『何か変!』など同じような声が多く、ちょっとクスッとしました」
同園の開園時間は11月1日(火)から冬タイムにチェンジ。朝9時30分から午後4時まで(入園は30分前まで)になりますが、もちろん動物たちの魅力に変化はありません。休園日などの詳細は園の公式サイト(https://www.city.sapporo.jp/zoo/index.html)で確認してくださいね。冬の北海道は厳しい寒さに見舞われますが、愛らしい動物たちの姿を見れば心がポカポカと温まってくるでしょう。
(Hint-Pot編集部)