普段は草原や森の中で穏やかに暮らしている草食動物のウサギ。近年はペットとしても人気が高く、癒やされている人が増えています。しかし、ひとたび危険を察知すると激しい動きで穴を掘ったり、素早い動きで飛び跳ねたりと活発な一面も。2羽のウサギが空中で飛び蹴りを浴びせ合う写真がSNS上で大きな話題を呼んでいます。ツイッターアカウント「うさぎ写真家 uta（@utajima）」で、今回撮影した決定的瞬間などを投稿しているご夫妻に、ウサギの魅力や生態について詳しいお話を伺いました。

　◇　◇　◇

「力比べのケンカを始めたので望遠レンズで撮影した」

　空中に飛び跳ね、激しく蹴り合う2羽のウサギ。ツイッターに投稿された写真を見ると、右のウサギの後ろ足が左のウサギにヒットし、顔をゆがめているようにも見えます。ウサギを表現するのに「ピョンピョン」という言葉を使いますが、ここまで激しい動きは普段の穏やかな様子からなかなか想像できません。

　この決定的瞬間を撮影したのは、ウサギ写真家として活動するutaさん。といってもおひとりではなく、「ウサギの島」といわれる広島県竹原市の大久野島に22年間通い続けるご夫妻です。普段からウサギのさまざまな表情や動きに注視しており、今回の作品は「男の子同士が力比べのケンカを始めたので、望遠レンズで遠くから撮影した」のだそう。

「北斗の拳みたいな空中戦！」という遊び心あふれる言葉とともにこの写真を公開すると、11.8万件もの“いいね”が集まりました。リプライ（返信）には「こんなワイルドな動きは初めて見ました」「ピーターラビットの映画みたい」「この姿でもかわいく見える」と驚きと感動が入り混じった声が。また、ウサギを飼っている人からと思われる「ウサギの蹴りは強烈です」「うちでも蹴られて血が出ました」との体験談も寄せられました。

　同じくらい多かったリプライは、往年の人気漫画のタイトルを出したことから連想した「北兎の拳」というコメントや画像の数々。また、国宝の「鳥獣戯画」になぞらえて「超獣GIGA」と名付けたり、人気対戦型ゲーム「ストリートファイター」の画像に当てはめてみたりと、さまざまな盛り上がり方を見せています。