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クルーズ船で700泊超 盲導犬に“最上級会員”を授与 船上での表彰式が米国で話題
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旅行時に座席や部屋のアップグレードを得られたり、特典チケットを入手できたりするマイレージやポイントプログラム。国内外への旅行が徐々に復活している中、再び熱心に集め始めたという人も多いでしょう。今年150周年を迎える米国拠点の老舗クルーズ会社は先日、上級会員の称号をサービルアニマル(障害者支援のトレーニングを受けた動物)のラブラドールレトリーバーに授与。船上で盛大な表彰式が開催されるなど、話題になっています。
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「高尚なステータスを達成した初のサービスアニマル」
ラブラドールレトリーバーの女の子で10歳の「ジョスカ」ちゃんは、ともに視覚障害を持つマリヌッセン夫妻がクルーズ旅行をする際の良き同伴者。現地時間10月26日には、延べ700泊以上した上級会員として、老舗クルーズ会社「ホーランド・アメリカライン」で最高ステータスのプラチナメダリオンを授与されました。
船上で行われた表彰式では、胸に金メダルを輝かせたジョスカちゃんが、夫のコーネリスさんと妻のコーネリアさんと並んで記念写真に収まりました。ジョスカちゃんはこれまで、夫妻のおともとして大活躍。アラスカやハワイ、カナダ、カリブ海、地中海などでのクルーズを楽しんだそうです。
「ジョスカちゃんはこの高尚なステータスを達成した初のサービスアニマルになりました。私たちはこのようなイベントを催すことで、社員の誰にとっても彼女が特別な存在だということを称えたいと思ったのです」
米雑誌「ピープル」電子版によると、表彰式に出席した同社のガス・アントーチャ社長はこう語りました。また、ジョスカちゃんのようなサービスアニマルの乗船はいつでも歓迎だそうです。
「登録されたサービスアニマルを我が社の船に迎え入れるのはいつでも大歓迎です。ジョスカちゃんは我々の家族の一員。船上のすべての人たちに元気を与えてくれるだけではなく、コニー(コーネリアさん)が最も好きなクルーズと世界の旅を可能にしているのですから」
航海は50回超! クルーズ船で最も旅をした犬
米紙「USAトゥデイ」電子版によると、マリヌッセン夫妻はオランダのロッテルダム出身。コーネリスさんは生まれつき目が見えず、コーネリアさんは手術の合併症で24歳の時に視力を失ったそうです。
夫妻は2013年からホーランド・アメリカラインでクルーズを楽しみ始め、ジョスカちゃんは2014年から同伴者として乗船をスタート。ジョスカちゃんの航海は50回を超え、クルーズ船で最も旅をした犬と認識されています。
オランダで設立されたホーランド・アメリカラインは現在、カーニバル・コーポレーションの傘下企業として米国が拠点。サービスアニマルの乗船を受け入れていますが、オーストラリアだけは同国政府の方針により、同国に向かう路線や立ち寄る路線には乗船できないそうです。
(Hint-Pot編集部)